殺戮の天使『逃げろ、ニゲロ』【レイチェル･ガードナー？ 男主 ページ6
目を覚ますと、知らない所に居た。
隣では妹のレイチェル･ガードナーがよこたわっている。
生気を感じさせないその真っ青な頬に触れると、レイが小さく身じろぎした。
慌てて手を離すと、ゆっくりと目が開く。
「お兄ちゃん……？」
寝起きだからか、少し掠れた声でそういうレイに微笑む。
立ち上がり手を差し出すと、やんわりと握りかえされた。
「ここ……どこ？」
レイが歩きだした。
俺もその後ろについていく。
どうやら、ここは最下層のフロアらしい。
そして……俺とレイはイケニエになった。
ふざけるな。何でレイがイケニエなんかにならなきゃあいけないんだ。
「レイ、行こう」
俺は高まるいらつきを抑え、口角をあげる。
それを見たレイは少し顔を俯かせ、頷いた。
……その後、小鳥をレイが見つけて手当をして……今は、逃げている。
小鳥を鎌で切った包帯の男は三秒待つと言った。
どうする。どうする。
考えろ。
レイは箱の中に。俺はソファーの中に隠れている。
チェスト型で助かったよ。
普通のソファーだったら俺は隠れられていなかっただろうからね。
包帯の苛立った声が、すぐ耳元で聞こえた。
無惨に切り裂かれていたあの小鳥を思いだし、体が震えそうになった。
足のすぐ前に鎌が振り下ろされ、包帯の舌打ちが聞こえる。
落ち着け、叫ぶな。
俺は見つからない。
そう考えても、喉からは声に鳴らない悲鳴がでかける。
やがて包帯は居なくなった。
急いでソファーから脱出し、レイの安否を確認する。
どうやら、無事のようだ。
包帯が行った先の部屋へ行くと、レバー？があった。
それを作動すると、上の階へのエレベーターが動いたようだ。
レイの手を引き、音を立てないように走る。
……部屋から出ようとしたときに、どこからか音が聞こえた。
部屋の外へ出ると、笑い声とともに男がおりてきた。
「やぁぁぁっと見つけたぁぁぁぁ」
男は後ろ手にドアの鍵を閉めた。
ああ……最悪。
「今度は一秒も待ってやらねぇよ！」
包帯が狂った笑い声をあげるのと同時に、俺達は走り出した。
殺戮の天使『花束』【レイチェル･ガードナー】 男主 →←青鬼『あんたのその言葉が』【美香】 男主
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光影(プロフ) - りるれふで狩人さんで書けますか？ (2017年4月7日 16時) (
レス) id: 3953030d76 (このIDを非表示/違反報告)
はるはる - 「りるれふ」女主できますか？できたらお願いします！ (2016年4月30日 23時) (レス) id: 8578e941c1 (このIDを非表示/違反報告)
陰兎(プロフ) - ナイさん» 了解です。コメントありがとうございます。 (2015年11月19日 23時) (携帯から) (レス) id: 524d48607b (このIDを非表示/違反報告)
ナイ - 「僕の病室」のキープで恋愛ものをお願いします。女主 (2015年11月19日 21時) (レス) id: 919c2dae42 (このIDを非表示/違反報告)
スリンキー - 青鬼の小説買いました！やっぱ、たけしぎゃんカワ(´∀`＊) (2015年11月14日 7時) (レス) id: 2fb836ddef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陰兎 | 作成日時：2015年10月17日 2時
