【募集企画】浮世の片隅、浄き戯れ。【募集中】

幕間 ページ5

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〜天界・魁璃の邸宅での会話〜

「＿＿ねえ、綱頭(あどう)」
「何でしょうか、魁璃(かいり)様」

「暇。すっっごく暇。ここ最近は下界でも面白いニュース聞かないし。てか、日本じゃ『芸能人の誰々が浮気した』だの『政治家の誰々が汚職した』だの、詰まらないニュースばっかりなんだもん」
「その様な事を仰られましても……魁璃様はどのようなニュースをお望みなのですか？」
「んー？ やっぱさぁ、今の下界って平和ボケしてるじゃん？ だからさ、ここらで一発ド派手な戦争でも起こらないかなぁ……って」
「魁璃様！ 冗談でもその様な事を口にするのは如何なものかと。ご自身の立場が分かって居られるのですか？ 神様ともあろう御方がその様に不吉な事を口にするなど＿＿」
「あー、はいはい！ 僕が悪かったから！ だからお説教はストップ！」

「……んで、話を戻すんだけど。つまり僕は、何か刺激が欲しい訳ですよ！ ほらアレ、何だっけ……喧嘩祭り？ っていうのが地上で催されてるじゃん？」
「人間が神輿や山車を担いで、互いにぶつかり合うように行う祭り……ですか？」
「そうそう、ああいうのが見たいの！ でもさ〜、最近は危険だからーとか野蛮だからーとかいう理由でどんどん廃れてるじゃん？ だから詰まらないんだよねー。大体さー、祭りって元々神様への感謝を込めて行うものでしょ？ 神様……ていうか、僕に感謝してるんだったらもっと派手に喧嘩してよ！ それが一番嬉しいから！」

「……はぁ。それでは、派手な祭りであれば人間の催し物でなくても良いのですね？」
「うん、そうだね」
「……では、天界の住人を参加者にした喧嘩祭りを魁璃様が主催するのは如何でしょう」
「おー、いいね！ それなら季節とかも関係ないし！ そうと決まれば早速、知り合いの神たちに連絡を……」
「魁璃様、話を最後までお聞き下さい！ 神様方を一斉に集めてしまっては、下界の治安の悪化に繋がります」
「じゃあ……如何するの？」
「一部の神様だけをご招待するのです。また、流石に神様方を喧嘩させる訳には行きませんから、参加希望の方には“代わり”を用意させるのが宜しいかと」
「“代わり”って？」
「無論、“我等”……で御座いますよ」
「……ああ、そういう事ね。良いじゃん、すっごく面白くなりそう！」

「あと、物の怪たちも呼びたいから開催場所は下界にある僕の神社にしようか。それなら、警備はあの子たちに任せられるし」
「承知致しました。では、その様に手配しますね」
「ん、宜しくね〜♪」

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