CAN'T STOP COOL BIZ(2) ページ30
「・・っはぁ・・慶ちゃん・・
満足、した?」
苦しくなったのか、胸を押し返されて
しぶしぶ離した唇。
目の前の恋人を見下ろして
「すると思う?」
真顔で呟くと、
「やっぱり変だ、今日の慶ちゃん」
「変・・そうかも」
だって、見せたくないんだ。
誰にも。
「もう行かなくちゃ、みんな待ってるよ?」
「駄目だって!」
「は?何が?」
「だからその・・」
最後まで言いたくなくて
自分の着ていたパーカーを手越の肩にかけると、
手越はちらっとパーカーに目を止め
「あ、なんだ!
そゆことか」
下を見て自分の格好を確認している。
「・・・慶ちゃんて、」
にやっと口角を上げる。
「何?」
「意外とケチだよね」
「ケチ?」
何言われるかと思ったらそれ?
「そ、美しいものはみんなで共有した方が楽しくない?」
暗に自分が美しいと自分で言い出すこの男に呆れつつ。
「楽しくないよ」
むくれて言う俺に、
「クールビズってある意味、
やめられないね」
また思わせぶりに笑ってみせる。
「は?何言ってんだよ」
「またまた〜!
慶ちゃんだってそう思ってるくせに!」
「思ってないって!」
「思ってるね」
「思ってない!」
狭いトイレの中で
声を押し殺すのも忘れ
くだらない押し問答を繰り返した挙げ句、
「ほんとは思ってるでしょ?
ね?慶ちゃん?」
腕を掴まれて発せられる甘えた声と
この笑顔に、
俺はまた心をグワッと持っていかれる。
「思って・・るよ・・」
結局頷く羽目になって俺はまた、
鼓動が強くなるのを感じた。
fin.
<つぶやき>→←CAN'T STOP COOL BIZ(1)
60人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
大福もちこ(プロフ) - クラハさん» おや、そうでしたか^_−☆笑 短編集だから内容は今と変わらないんですけどね。新・さくら並木〜でイイかな〜。考えるの楽しいですよね題名も☆ (2014年5月15日 23時) (レス) id: 0618d2993c (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - 美江にゃん□?さん» いいえ〜こちらこそリクありがとうございました♪楽しんで貰えたなら嬉しいです☆嬉しいな〜頑張りますよん! (2014年5月15日 23時) (レス) id: 0618d2993c (このIDを非表示/違反報告)
クラハ(プロフ) - いや、クラハも本来そっち系…(笑)内容わかればタイトル考えてあげたいところだけど…タイトルは、クラハもセンスなし(;^_^A (2014年5月15日 22時) (レス) id: 3632dde973 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - クラハさん» あっクラハさん!読みに来て下さっていたのですね\(//∇//)\やたー!次の題名、悩み中です。女の子との恋愛よりこっちのが筆が進むのが悩みどす。爆 (2014年5月15日 22時) (レス) id: 0618d2993c (このIDを非表示/違反報告)
クラハ(プロフ) - ベストカップル最高(笑)いや、面白かった♪←実はちゃんと読みに来ていたクラハでした (2014年5月15日 9時) (レス) id: 3632dde973 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Kim sora | 作成日時:2014年3月16日 22時