ら ページ4
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「ある日、
その店員が一言、男に話しかけました。」
「”いつもいらっしゃってる方ですよね?”と。」
...この時のことは俺は今でも鮮明に覚えてるで?
注文してたミルクティーをテーブルの上に置くと同時に上から降ってきた声。
その声が俺の耳に心地良く響いて
思わず顔を上げてん。
それまでキミの声なんて
意識して聞いたこととか無かったからさ。
『あっ、はい。
この店の雰囲気、めっちゃ気に入ってて』
A『ふふ、そうなんですね。
いつも熱心に勉強なさってるなぁって思って。
ほら、今日も。』
そう言ってテーブルの上に広がる
課題たちに視線を移す。
『これ、課題ですよ?笑
仕事の関係で家でする時間がなくて...』
家やといろんな誘惑があるし、
ここでする方が集中できるし。
A『えっ、お仕事されてるんですか!
あれ、学生さん...ですよね?』
うわ...やってしもた。
なんで仕事とか言うてんねん〜、俺のアホ。
『ま、まぁ...』
”おーい、Aちゃーん”
A『あっ、店長に怒られる(笑)
長居してすみませんでした、頑張ってくださいね!』
店長さん、ナイスタイミング!
なんとか誤魔化せたよな?
名前...Aちゃんって言うんや、
「この日を境に2人は顔を会わせる度、
言葉を交わすようになりました。」
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作者名:げっち | 作成日時:2015年4月22日 20時