キボウのヒカリ 2

お祝い会3 ページ41

あなたside


私が泣いていることは、
最初は貴久くんにしかバレてなかったけど、
こうもずっと泣いているとほかの3人にバレるのも時間の問題だったみたいで。


私が泣いているのを見た途端、
オロオロと焦る祐也くんとけーちゃん。



加「どうした？なんか嫌なことでもあった？」


そんな2人とは対照的で
私の目線に合わせて話しかけてくれるシゲくん。


「ち、違うよっ...。
なんかねっ、安心したっていうか...
またこの空間に戻ってこれて本当によかったって思って。」


増「ふふっ、俺らだって。」


そう言って頭をくしゃっとしてくる貴久くん。


久々に見たなぁ、貴久くんの笑顔。


そんな笑顔を見るとどうしても心にしまっていた苦悩を吐き出してもいいのかなぁなんて。


「...ほんとはね、毎日が辛かった。
この状況から逃げ出したいなんて何回思ったことか。

でも、それじゃダメだって...
” 逃げたら前の弱い自分と同じなんだ ”
そう言い聞かせて、自分を奮い立たせて。


...あとね、心が折れそうになってもコレを見て踏ん張ることができたんだ。」


4人に向けて差し出したのは、海で撮った5人の写真。


どんな時でも4人の笑顔が
私の笑顔の源であり、支えだったんだよ。


あえて口にはしないけれど。





...だって照れくさいんだもん。

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