キボウのヒカリ 2

あの頃からずっと ページ24

あなたside


増「1つ、聞いてもいい？」

なんだろうと思いつつ、うんと頷いた。


増「ずっと聞きたかったんだ。

Aちゃんが描く夢の話を。」

いつか話そうと思っていたことを話す日が、
こんなに早く来るなんて。

あまりにも突然すぎて、話す決意が固まりきってないし、不安もある。

夢を馬鹿にされないかという不安が。


でも、きっと彼らなら大丈夫、そう信じて。

彼らが私を信じてくれたように。
私も彼らを信じる。


A「私の夢はね、
ソフトボールの実業団に入ってプレーすること。
現実味のない馬鹿げた夢だって思うかもしれないけど。

…これが、小学生のときから変わらない
ずっと叶えたい、たったひとつの私の夢。」


手「いい夢持ってんじゃん。
現実味のない馬鹿げた夢なんてさ、これっぽっちも思わないよ？

俺ね、サッカー選手になるのが夢だったんだ、
今はこうやってアイドルしてるけど。」


増「叶えたい夢があるってすっごいことじゃない？
俺なんてAちゃんぐらいの歳のとき
自分がどうなりたいのかなんて考えもしなかったからね(笑)」


増「夢に向かって頑張るAちゃんの姿、
俺は好きだけど。」

祐也くんの目が見開いた気がした。


手「お、俺も好きだよ。
ソフトボールをしてるAちゃんが
いっちばん輝いてるもん。」


A「ありがと。話してよかったよ。
頑張る、必ず叶えてみせる。」




＿この日は夢に対する想いをより一層強くさせた、そんな日になった。

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