術 ページ37
「くらえ…っ!!」
あたしは横薙ぎ…と見せかけて剣を跳ね上げる。
けれど、アルファは一瞬躊躇した後、身体を引いてギリギリの所でかわした。
身体能力は吸血鬼同様、人間離れしているけれど、吸血鬼の様な技は使えないらしい。
防御を崩す為に、様々な武術を入り乱して繰り出そうとした、が。
「魂には多少クセがある。
元来生き物が力を発揮する時には魂を原料とするからな。
原料が違えば、生産される力も異なってくる。つまり。」
あたしは嫌な予感を感じて、咄嗟に攻撃から防御体勢に移る。
けれど、少し遅かった。
「吸血鬼の魂を燃料とすれば、私でも術は発動できる。
一回が限界だがな。」
次の瞬間、大量に生み出された風の刃があたしの眼前に迫る。
「A!!」
蘭丸の叫びと共に吹き荒れた熱風が、刃を散らせ、かき散らしてくれた。
「蘭丸、ありがとっ!!」
後ろを振り返ると、蘭丸が少し息を荒くしながら笑顔を向けていた。
きっと術の使いすぎで血が不足しているのだろう。
隣の狩屋も汗が額を覆っている状態だ。
アルファも術が使えるとなると、かなり厄介だが、使用回数は限りなく少ないらしい。
ここはあたしが踏ん張って一撃与えれば……!!
「…術用の魂を補給しに行くとするか。
長期化すればこちらが不利になるからな。」
アルファはわざとらしく言うと、聖獣と共に吸血鬼の館に入っていった。
まずい…吸血鬼を《喰う》つもりだ!!!!
「待てっ!!」
あたしは全力でアルファを追いかける。
「A!!!!」
蘭丸の声も近くなってくる。
振り返る事はできないけれど、きっと追いかけてくれているのだろう。
あたしはアルファを見失わないように集中した。
・
・
・
「あはは!!吸血鬼発見♪」
「まずい、逃げろ!!」
忠告は間に合わず、ベータの声と共に聖獣が通路に居る吸血鬼に噛みついていく。
噛みつかれても出血はおろか、傷さえない。
それは魂を《喰われた》から。
《喰われた》二人はベータの分身状態。
そのまま俺達の行方を阻むように立ち塞がった。
吸血鬼は皆兄弟同然であり、攻撃は躊躇われる。
ベータはその心理を巧く突いたのだろう。
それにしても若干腑におちない点がある。
本当に吸血鬼を殺す事が目的なら、この二人に俺達を攻撃させれば良いのに
どうして行方を阻むだけなのか。
「…何が目的だ？あいつら…」
予言の実現→←首長の秘密 （順番間違えてました！ごめんなさい＞＜）
ラッキーアイテム
革ベルト
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瀬令瑠菜(プロフ) - なんのことですか？ (2013年5月5日 8時) (
レス) id: bd8e33d816 (このIDを非表示/違反報告)
瀬令瑠菜(プロフ) - 妖姫ｰｱﾔｶｼﾋﾒｰさん» そうです＾＾ (2013年1月12日 21時) (レス) id: 8c6c9b61f4 (このIDを非表示/違反報告)
瀬令瑠菜(プロフ) - 妖姫-ｱﾔｶｼﾋﾒ-さん» 読みたいといってくださるのは、とてもうれしいです＾＾ その人に見せるだけなら構いませんよ♪くれぐれも、転載などはしないようにお願いします。 (2013年1月11日 20時) (レス) id: 8c6c9b61f4 (このIDを非表示/違反報告)
妖姫ｰｱﾔｶｼﾋﾒｰ - 「違反」にした人、といてください！ (2013年1月11日 18時) (レス) id: b06aef17b4 (このIDを非表示/違反報告)
妖姫-ｱﾔｶｼﾋﾒ- - 友達にこの小説のこと話したら「読みたい！」って。でも、PCも3DSも持って無い人いて。自分のノートに書き写したいのですが、いいですか？1/12までにｺﾒ返無ければ、書きますね！ (2013年1月11日 18時) (レス) id: b69d7f8205 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬令瑠菜 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/runarunaterulove/
作成日時：2012年8月27日 16時
