ちょっと前の話：４ ページ5
「まだレイブンクローの子がいるからここにいてていいよ」
「あ、ありがとうございます……」
私が苦手だと知っているんだ。どうして？
「あの、なんで知って」
「さっきの反応見たら苦手なんだってわかるよ。死にそうな顔してたし」
「そんな顔してましたか……」
ぼんやりとしているとスキャマンダーさんが私の隣に座る。
会話をしたいと思うけど、何をしたらいいのかわからない。
すると、鳥が数羽、私の近くに止まった。
「あれ、ここわかったんだ」
「ね、ねぇ、君さ、どうして鳥とそんな近くにいれるの？」
「え？」
どうして？と聞かれても……物心ついた頃から鳥とは一緒だったし。よくわからない。
「わかりません。その、小さい頃から鳥とは一緒だったので」
「うーん、そうなのか……」
スキャマンダーさんが近づこうとすると鳥が一歩、二歩と後ろに下がった。
「ほら、僕が寄ると逃げるんだ。誰でもこの鳥たちに近づけるわけじゃないんだよ」
警戒心が強いから、と言い、今日の残りであろうパンを千切って鳥にやっていた。
「君もやってみて」
「？ はい……わっ」
小さなパンの塊を持った瞬間、鳥たちが一斉に私の手に乗りパンをつついた。
「わっ、ちょっ、ス、スキャ、スキャマンダーさん！ヘルプ！」
「え！？え、えっと、それ！」
私が持っていたパンを遠くに投げるとそれにつられて私から離れていった。
「だ、大丈夫？」
「なんとか……」
ローブを叩くと羽毛が舞った。
「髪にもついているよ」
「え」
スキャマンダーさんの手が近づいてくる。
少し怖くなって、後ろに引いてしまった。
「ご、ごめん怖かったよね。大丈夫、叩いたりしない」
それでも怖くて目を瞑ると、髪をつままれた感覚がして、そして無くなった。
「取れたよ」
羽毛をつまみ、微笑むスキャマンダーさんがいた。
この人は、本当に私をいじめないのだろうか。信じてもいいんじゃないか。そう私の心が感じた。
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花音 - 初めまして♪とても素敵な話でした(^o^)続きがとても気になります( ;｀Д´)これからも応援してます(^○^) (2020年12月2日 20時) (
レス) id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
とーか - 雰囲気がとても好きです！前読んだのですが、また読みたくて戻ってきました！更新まってます！ (2020年6月20日 0時) (レス) id: ac90208abe (このIDを非表示/違反報告)
五十土(プロフ) - lastpinさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです(*´`)更新頑張ります！ (2019年1月2日 11時) (レス) id: a2d3564c6a (このIDを非表示/違反報告)
lastpin(プロフ) - ほんわかしてて、とても好きな作品です。 更新されるたびに楽しみに読んでます。 更新頑張ってください！ 応援してます。 (2018年12月31日 22時) (レス) id: 8d4ae38a2b (このIDを非表示/違反報告)
五十土(プロフ) - 月兎さん» 月兎さんはじめまして！五十土と申します。コメントありがとうございます！とても励みになります(*^^*)更新頑張ります！ (2018年12月30日 17時) (レス) id: a2d3564c6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：五十土 | 作者ホームページ：ないのだよ(>_<)
作成日時：2018年12月20日 22時
