最終話 ページ17
いつの間にか朝になっていた。
カーテンの隙間から覗く太陽の光は優しく思えた。
隣にいる彼を見ると、昨日泣き腫らしたせいか、
目の周りが赤くなっていた。
頬を撫でると、彼はくすぐったそうに笑った。
そう言えば……と思い、意を決して呼んでみることにした。
貴『……転孤 』
そう呼んだ瞬間、彼の胸に引き寄せられた。
弔『……なに？』
鼻腔が彼の匂いで溢れた。
貴『起きてたの？』
弔『……何で本名で呼んだの？』
貴『そう言えば呼んだこと無かったなぁと思って…… 駄目だった？』
私は恐る恐る聞くと、
弔『別に……』
目をそらされてしまった。
貴『……顔真っ赤だよ？ 』
弔『五月蝿い……』
彼は恥ずかしそうにそっぽを向いた
貴『そろそろ起きよ？』
弔『んー……もうちょっと……』
彼は枕に顔をうずめた。
貴『だめ 』
私が布団を剥がすと、やっと体を起こした。
弔『A〜 』
彼は私のお腹に抱きつき、頭をぐりぐりとうずめた
寝惚けている彼は物凄く可愛い。
貴『……そんな事したって二度寝はさせないからね？ 』
弔『……そうじゃない 』
彼はムスッと顔をしかめた。
貴『ん〜？』
弔『……好き』
そう言われて、私は涙がこぼれてしまった。
彼が私に『好き』と言ったのは初めてだった。
ずっと聞けなくて、聞きたかった言葉。
殴られる事でしか、存在を見いだせなかった私に
彼は『好き』と言ってくれたのだ。
弔『A……？い、嫌だった……？』
彼が不安そうに私の顔を覗き込んだ。
私は必死に首を振った。
貴『そうじゃなくて……。弔、初めて私に
好きって言ってくれて、嬉しくて……』
弔『……泣くなよ 』
彼は私の頭を撫でた。
彼がそんな事をするから、もっと涙が出てしまった
彼は私が泣き止むまで、ずっと頭を撫でくれた。
貴『いつもと、逆だね……』
弔『……こういう時があってもいいと思う。
Aはいつも俺にばっかやって、甘えられないと思うから 』
そう言って抱きしめてくれたのだ。
彼は優しい。優しすぎるのだ。
その言葉に涙が止まらなくなってしまった。
貴『……う、うん。そうだね…っありがとう、弔 』
私がいつも彼にしていたように、大丈夫と言いながら、私を強く抱きしめた。
弱いのは彼ではなく、私の方だった。
嗚咽をこぼしながら、彼の胸で泣いた
fin.
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時の破壊者 - だ、大事ですってーーーー((((；ﾟДﾟ))))))) う、嬉しい〜〜〜〜(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) ふおアアアアア(=ﾟωﾟ)ﾉ(＾ｰ^)ノ d(^_^o) あ、すいません………嬉し過ぎてテンションあがっちゃいましたアアアアア(=ﾟωﾟ)ﾉ 大事な神作者様アアア♪( ´▽｀) (2017年8月29日 14時) (
レス) id: ed6862cba5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづる(プロフ) - 時の破壊者さん» いや真面目に嬉しいです。なんかじゃないです｡ﾟ(ﾟ＾ω＾ﾟ)ﾟ｡大事な読者様ですｱｱｱ｡ﾟ(ﾟ＾ω＾ﾟ)ﾟ｡ (2017年8月28日 21時) (レス) id: 18dd2b2a5c (このIDを非表示/違反報告)
時の破壊者 - 泣かないでください神作者様アアアアア(つД`)ノ 私なんかの為に泣かないでください神作者様アアアアア(=ﾟωﾟ)ﾉ (2017年8月28日 18時) (レス) id: ed6862cba5 (このIDを非表示/違反報告)
時の破壊者 - これからもよろしくお願いします神作者様アアアアア(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) 神作者様の弔さんが好き過ぎて毎日が、楽しいです〜〜o(^▽^)o (2017年8月28日 18時) (レス) id: ed6862cba5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづる(プロフ) - 時の破壊者さん» ありがとうございまずううつ｡ﾟ(ﾟ＾ω＾ﾟ)ﾟ｡嬉しい限りです、素晴らしいなんて勿体無いお言葉ありがとうございます。これからも宜しくお願いします (2017年8月28日 16時) (レス) id: 18dd2b2a5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆづる | 作成日時：2017年8月21日 11時
