13話 ページ15
部屋に時計の針が無機質な音を響かせていた。
ふいに殴られた顔を触ると少し血が出ていた。
きっと腫れ上がっているのだろう。
身体はアザだらけで動くと痛い。
時計の針は、真夜中の2時過ぎを指していた。
弔をまた怒らせてしまった。
どうして私は弔を気遣うことができないのだろう。
そういえば弔は、何処に行ったのだろうか。
何時もなら隣で寝ているのに。
部屋がうす暗くてよく分からないが、部屋の片隅に
蹲っている黒い塊がいた。
貴『…弔？』
私が声を掛けるとその塊はビクッと怯えた。
弔「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……、き、嫌わないで、」
彼はまるで、壊れた玩具のように繰り返し謝った。
貴『弔、おいで 』
無理やり痛むからだを起こしながら言った。
彼は少し躊躇しながら歩いてきた。
弔「A……あ、あざ、ご、ごめんなさい……手当する……から、き、嫌わないで…… 」
彼は私の胸に頭をうずめてきた。
彼の所々跳ねた頭を撫でると、彼はもっと擦り寄ってきた。
殴られた後に必ず彼は泣きながら謝ってくる。
それがどうしようもなく、愛おしい。
甘えてくるのは、殴られた後だけだ。
だから殴ってほしいだなんて、狂っているのだろうか。
否、私は狂ってなんかいない。
私は弔を愛している、唯それだけ。
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newkitisara13(プロフ) - 時の破壊者さん» 時の破壊者さん！！！コメントありがとうございます！！！可愛いと言っていただけるなんて！！ありがとうございます。ﾟ(ﾟ＾ω＾ﾟ)ﾟ (2017年8月20日 13時) (
レス) id: ff446e3e51 (このIDを非表示/違反報告)
時の破壊者 - おもしろいです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) 弔さんの甘える姿……可愛すぎて……彼女の気持ちが分かります( ´ ▽ ` )ﾉ (2017年8月20日 12時) (レス) id: ed6862cba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆづる | 作成日時：2017年8月9日 22時
