甘やかし恋愛 #K.Tomohiro (ページ1)

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望「はいA！これ持ってきたで」

『ありがとう！』

望「全然ええよ！Aのためやったらのんちゃん何でもしたる！」

『ふふ、のんちゃんすき～』

……俺、今怒ってます。

その理由は単純

登校した途端目に入ってきたのは、のんちゃんといちゃつくA

俺が来たにも関わらず話しっぱなしやし

のんちゃんに好きとか言うてるし

だいたいあれ何の漫画や？

俺と一緒に買いに行ったらええやん

朝からぐちゃぐちゃな感情が胸の中で渦巻く

何やねんもー。。

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重「神山の眉間にしわ寄っとるーー！」

俺の眉間をグリグリしながら

相変わらずの馬鹿でかい声を張り上げるのは

親友のシゲ。

「はあ……」

無意識に出る溜息

今は抵抗する気力もないねん

付き合って早1年。

そろそろAの行動にも慣れたつもりやってんけど

つくづく俺って強がりやなぁ

……めっちゃ嫌や

Aが好きすぎて辛い。

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重「あー、あれか」

あひゃひゃと独特な笑い声を上げながらシゲが指差す先には

ニコニコのんちゃんを見上げるA

なんやあれ、可愛すぎる。

ちっさいからめっちゃ首あげとるわ

痛くならへんかな………

重「神ちゃん。心の声ダダ漏れやで」

怒ってるんちゃうんかい！とシゲが突っ込んでくる

しゃーないやん

毎回こんなんでも、ベタ惚れやねん。

重「 "無自覚かわい子ちゃん" の彼氏さんは、今日も大変やな～」

肩をポンと叩き、シゲが席に戻っていく。

そう、俺は無自覚に男を弄ぶAに毎日振り回されてる。

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