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緑｢ええよ。｣
そういえば、健人とはこの１週間でだいぶ仲良くなった気がする。
初めは、関わらんようにしとったんやけど、こいつなかなかしつこい。
いちいちサプライズをしてくる奴で、起きたら隣で寝とった時もあった。
健｢おはよう。今日は天気がいいよ！カーテン開けない？｣
緑｢嫌。｣
健｢でも、来てから1回も開けてないじゃん。そろそろ開けないと干からびちゃう。｣
緑｢…絶対、嫌。｣
健｢じゃあさ、俺に名前教えるのとカーテン開けるの、どっちがいい？｣
緑｢どっちも嫌！｣
そう、僕はまだ健人に名前を教えてない。
教えたらばれちゃう可能性もあるから、簡単に教えられへんねん。
ほんなら、嘘ついたらええやん。って思うやん？
でも、こいつにはあんまり嘘つきたくないねん。弟ってこともあるけど、こいつの人柄が僕に嘘をつかせない。
健｢ふぅ、しょうがないなぁ。じゃあ、今日も俺とおしゃべりしようよ。｣
緑｢…それは、ええけど、大丈夫なん？｣
健｢なにが？｣
緑｢毎日ここ来てるけど、健人のお父さんには見つかってへんの？｣
健｢うん。お父さん今、出張中だからね。｣
緑｢…でも、勉強とか｣
健｢俺基本頭いいから、そんなに必死にならなくてもいいの！…なんか、お母さんみたいだね｣
困ったように笑う健人。
母さんは、健人にこんなこと言ってたんか。
緑｢健人の母さんってどんな人なん？｣
健｢優しいよ。綺麗な人。｣
そう言って照れたように笑う健人は今までの顔の中で一番いい表情やった。
緑｢そう、なんやね。｣
健｢ねぇ、とものお母さんってどんな人なの？｣
緑｢え、なんで名前…｣
健｢だって、なかなか教えてくれないから、俺らもう友達だろ？だから、友達の友をとって''とも''いいと思わない？｣
び、びっくりした。
名前がバレたんかと思った。
緑｢うん、まぁ健人の好きなように呼んだらええよ。｣
健｢で、どんな人だったの？｣
緑｢……笑顔が素敵な、人かな。｣
健｢いい、お母さんだね。｣
そう言って優しく僕の頭を撫でる健人は
あの日の母さん見たいやった。
____________
健｢じゃあ、俺もう行くね。またね。｣
緑｢…おん、｣
その''またね''に僕はまだ返せそうにない。
いつさよならがくるかなんて誰にも分からんから。
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kt.(プロフ) - かすみんさん» ありがとうございます(*´∀｀)もう少し続きますので、良かったら見てください！ (2017年5月29日 23時) (
レス) id: bde8abe515 (このIDを非表示/違反報告)
かすみん(プロフ) - このお話大好きです！読みやすいしすごくきゅんきゅんします！これからも更新頑張ってください！ (2017年5月28日 3時) (レス) id: 17c27466bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kt. | 作成日時：2017年5月7日 16時
