検索窓
今日:8 hit、昨日:8 hit、合計:93,648 hit

19. ページ19

.

.


それから引っ越ししても、誰かに見られて、悪口を言われている感じがして、この世界の全員が敵に見えてた。



おかんには平気なふりしてたんやけど、たぶん俺は精神的に不安定になってたんやと思う。



中三になった時くらい?かな。


気づいたら、あそこにいて、俺、『ウリ』しとってん。



あほみたいな話やろ?
養父に犯 されて、その後に同じような年のおっさん自分から犯 されにいくんやから…。


でも、その時だけはいっつも胸の中にある気持ち悪さがなくなんねん。気持ちいしか考えられんくなるから。



…やけど、それも一瞬だけ。すぐに後悔するねん。
やめようって何回も思った、でもやめられへんかった。




最近は、治っとったんやけどなぁ。
神ちゃんらとおるようになってからめっちゃ毎日安定してて、俺はもう大丈夫や、抜け出せたと思ってたんやけど…。



結局は俺は駄目なやつやってんなぁ……。




__________




しげが話してくれた話は僕が想像していたよりもずっと、苦しい話やった。話している間にも、しげの目からはポロポロ涙が溢れては流れ落ちる。



緑「しげは、駄目なやつなんかとちゃう、僕、知ってるもん。」



言いながら、僕の目からも涙が止まらへん。



緑「女の子が重い荷物持ってたらさりげなく持ってくれたり、いっつも、淳太くんにイタズラしてるくせに淳太くんが困ってたらチラッと助けてくれてたり、のんちゃんや、流星の個人練に付き合ってあげてたり、それに…」



緑「それに、一人やった僕に声をかけてくれた!」



僕は、しげの顔を両手で挟んで目を合わせる。



緑「なぁ?しげ、僕しげに出会ってめっちゃよかったなって思ってるし、これからもそれは変わらんよ?」


赤「神ちゃん、、、」


緑「やから、もう一人で抱えんとってほしい。しげは、僕の大事な人の一人やから、しげが苦しいと僕も苦しい。」



赤「…、うん、うん、!」



緑「ほんまに?…約束やで?」



赤「…約束、やぁ。」



_____________



しばらく、また二人で泣いてたら、流星とのんちゃんが来て、びっくりさせてしまった。


しげが、直接は言いにくい、と言うので僕が今までの経緯を説明したら、二人とも怒り狂って


青「俺がその男殴ったる!!」
桃「俺もボコボコにしたる!」


って息巻いてたから流石に止めた。
そんな僕らの様子を見て、しげはひとしきり笑った後、





「ありがとう!」





と僕の好きなニコニコの笑顔で笑った。

20.→←18.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (96 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
266人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

kt.(プロフ) - かすみんさん» ありがとうございます(*´∀`)もう少し続きますので、良かったら見てください! (2017年5月29日 23時) (レス) id: bde8abe515 (このIDを非表示/違反報告)
かすみん(プロフ) - このお話大好きです!読みやすいしすごくきゅんきゅんします!これからも更新頑張ってください! (2017年5月28日 3時) (レス) id: 17c27466bb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:kt. | 作成日時:2017年5月7日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。