虹を待つ (ページ8)

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緑｢、｣

あら、渡す時の振動で起こしちゃったみたい。
寝ぼけた目を擦りながら必死に何かを探している神山くん。

まぁ、可愛いよね。

緑｢やや、濵ちゃ、いや｣

目がぱっちり開いた途端そう言って半泣きになりながら、せっかく抱いてくれてるなで肩のお兄さん…やなくて、濵ちゃんを叩く。

紫｢嘘…やろ、？｣

濵ちゃんも泣きそうになってるし…めちゃくちゃショック受けてるやん！
おもろ…いや、可哀想に…。

そんな濵ちゃんをみてさっきの生意気そうなガキが嬉嬉として両腕を広げて神山くんを招く。

赤｢神ちゃん！こっち！｣

緑｢ややぁ！！しげ、や！｣

赤｢え…いっつも俺やのに、｣

瞬殺やし、ギャン泣きやん…。
ひょっとしたら、濵ちゃんの時より泣いてるんちゃう？

睨んできたガキの名前はしげ、言うんか。
フラれて、めっちゃ落ち込んでるやん。

それから他のメンバーがそれぞれ抱っこするも、皆撃沈。

黄｢あの…一応、抱いてくれませんか？｣

｢全然いいですよ。｣

申し訳なさそうに、そう聞かれて、軽めの返事をする。
まぁ、うちの時も泣くやろし、…こういう小さい子ってよく泣くから。
それやのにみんな動揺しすぎや。

泣く時はお腹減ってる時かトイレや。

｢はーい。泣かへん泣かへん！｣

緑｢……ん。｣

あ、あれ？落ち着いた…？
周りを見ると、唖然とした表情でこちらを見ている。

まぁそりゃぱっとでの女に取られたら構わんわなぁ。自分達の友達を。

しばらく時が止まったみたいにみんな動かへんかったんやけど、唇さんが申し訳なさそうに口を開いた。

黄｢あの、ほんまに会ったばっかりの人に申し訳ないんですけど、神ちゃんのこと預かってくれませんか？｣

｢はぁ…｣

それから、話はトントン拍子に進み、私は神山くんを預かることになった。

ここで驚きの事実！！
実は神山くんはジャニーズなんだそうです。
そして、今日うちの家にきたこのイケメン達。この人らもジャニーズらしい。
…やから聞いたことあってんなぁ。
クラスの子が言ってたような気がしなくもない…。

いやぁ、なんせぼっち(笑)ですから。
世間の話題に疎くて…。

…あかん。自分で言ってて虚しくなってきた。
考えんのやめよ。