虹を待つ (ページ20)

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赤『いや、そんなん、さすがに疲れてたらあかんし、』

｢大丈夫やて、ほら、代わったるから。｣

赤『え、え！そんなん、ええっ…』

無理やりともにスマホを渡す。
なんや、しげとはなしとったらもう面倒くさくなってきたわ。

…うん。だいたいうちって人の世話役んとか好きちゃうねん。
あ、ともは別な？

でも、もどかしい2人は見てられへん。

｢ほら、しげ。｣

緑｢え、そんな、俺、……あ、もしもし？｣

赤『あ、もしもし？』

ごめんな、お母ちゃん気になるからさり気なくスピーカーにしといた。

緑｢ごめ、心配してくれたん？ほんま、大丈夫｣

赤『ほんまに？…今も、ちょっと鼻声やし、まじ調子出えへんねやったら、』

緑｢あ、うん、ほんまに…うん大丈夫｣

とものほっぺがほんのりピンク色に染まっていく。

嬉しいんやね。

赤『無理したらあかんで？迷惑とかやなくて、ほんま俺神ちゃんのことめっちゃ心配やからさ、しんどなったら頼ってほしいし…』

緑｢…うん、うん、｣

えぇーー！
何この青春ストーリー！
まって、うちより年上ですよね、このふたり。

ともはうちをみて
もうダメーー！！きゅんきゅんする！
みたいな顔すんのやめて、

うちがきゅんきゅんするから！

赤『ほんなら、うん、…ほんま、しんどかったらさ、』

緑｢あ、ほんま大丈夫！うん、元気やから｣

赤『うん、じゃ、ほな』

緑｢あ、うん、うん、｣

赤『ごめんな、こんな遅い時間に、』

緑｢いや、そんなん全然｣

赤『じゃあ…また収録で、』

緑｢うん、ほなね｣

赤『おやすみ』

緑｢うん…おやすみ｣

ともは名残惜しそうに通話終了ボタンを押した。

緑｢なんか、しげ優しかった…｣

｢ほんまやなぁ、…もう告白したら？｣

なんかもう、すごいピュアな恋愛映画見せられてるみたいやったわ…。
胸いっぱいや。

緑｢そんなん、無理。｣

｢…まぁ、ゆっくり考え！明日も早いんちゃうん？寝ーや、｣

緑｢…うん。｣

しげと話したあとやからか、ともはすごいぽやぽやっていうか、ふわふわっていうか、とりあえず地に足がついてへんみたいな。

まぁ、言いたいことはめっちゃかわいかったってことです。