虹を待つ (ページ13)

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ともは昨日遅くまで起きちゃってたからいつもやったら起きる時間やのにまだ寝てる。
…よし！今のうちに、しげに電話やな。

プルルルルル

朝から電話ってちょっと迷惑かもしらんけどしゃあない。うちの天使ちゃんの一大事や。

赤『もしもしっ！！』

でもワンコールで出んのやめて。

｢おはようさん。｣

赤『おはよう！んで神ちゃんは！？』

｢寝てる。てか昨日のはお前が悪いわ…｣

赤『はっ！？俺なんも悪いことしてへん！』

｢いや、それが……｣

昨日のともの話をうちがしてからしげがずっと無言やねんけど…。やっぱNGな話やったかな？そう思っていたらやっとボソボソと話し出した。

赤『…寝てへん、かったんや。』

｢うわ、お前…寝込み襲ったんか｣

赤『いや、寝てる間やったらバレへんと思ってん。』

｢ヘタレやなぁ。｣

赤『うるさいな、…でも、まじで好きなんはほんま。』

｢はぁーん、ほぉー、……なるほどね。｣

赤『なんやねん！馬鹿にしてんのか！』

｢してへん、してへん。むしろうちは応援しますよ。｣

赤『え、なんで？』

｢なんでって、あんな？うちの話聞いてへんかった？ともはうちとしげが仲良うしてんのが嫌やってんで？｣

赤『…それは俺のキスが嫌で、』

ほんっまにこの男は！！
恋する乙女(男)の気持ちが全然わかってへん！

【好きな人が女の子と仲良くしてる、でも、彼は私に告白をしてきたはずなのに…あの夜のキスはなんだったの？
なんで私、こんなに彼のことばかり考えてるの？

あ、そうか、私、彼のことが好きなんだ…】

って自分の気持ちに気づいてもうたやつやん！？
そういう乙女(男)心やん！？

｢あー！もう！言いたいことは色々あるけど、ともはしげのこと嫌いとちゃう。…これ以上はうちの口からは言われへんけど！｣

赤『ちょっ』

ブチッ

緑｢Aちゃん、おはよぉ、｣

ともが起きてきたので話し中だったにも関わらず電話をブチ切りする。

しげごめん！あとでまた電話する。

心の中でそう謝罪し、後ろを振り返る。
そこにはまだ眠そうな目を擦りながらヨタヨタ歩いてくるともを見るはずやったのに…。

なんでやーーー！！！