時代を創る

SexyZone CHANNEL #8 ページ36

.



いつも通りテレビ局についた私達はいつもの貸し会議室に行くのかと思いきや、違うフロアに止まるエレベーター。マリも気づいたようで


「あれ、いつもとフロア違くない？」

「今日はいつもと違う楽屋で用意してます。」


いつものところは使用中なんですよ、すみません。と答えてくれるスタッフさん。全然いいんですよありがとうございます、と春香ちゃん。

そして私達が通されたのは大きい窓が2面に付いた絶景が見放題の会議室。全員窓からの景色に思い思いの歓声をあげていた。もちろん私も。

すごーい！あれも見える！これ見える！とはしゃぐ聡マリ、それにそうだねすごいねぇと相槌を打つ勝利、オレンジジュースを飲みながらすげぇ…と景色を見る風磨くん、ずっとここでいいよな！と誰よりも興奮してる健人くん、なんだか高級ホテルからの景色みたい！と言う春香ちゃん。

……ん？


「春香ちゃんそんなところ行ったことあるの？」

「えっ…？いや、そういうわけじゃなくて、ぽいなぁ…って、ね？」


私がつい気になって聞いてしまうと、しどろもどろに答える春香ちゃん。まずいことを聞いてしまったのかもしれない。

そのやりとりを聞いていた健人くんも話に入ってくる。


「春香、行ったことあるのか？」

「ま、まぁあるはあるけど…」


モニョモニョ答える春香ちゃんに目を細める健人くん。そして、小さく息を吐いた。


「俺らも大学生だから色々あるけど俺も含めて本当に気をつけて行かなきゃいけないからな？」


今はメンバーだったからいいけどふとした言葉にも気をつけような？と諭す健人くんは優しい目に戻っていた。しょぼんとしていた春香ちゃんも少しホッとした顔をしている。あと！と続ける健人くん


「どんな奴か俺らにも紹介すること！！」


プレゼンをしろ！と謎展開。展開を見守っていた私達も驚く。プ、プレゼン！？なんで！？と返す春香ちゃんに、俺らが見定める。と、さも当たり前のことかのように言う。


「てか、俺が見定める！」

「なんでよ！」


堂々と言い切る健人くんに、嫌だよ！恥ずかしい！！と訴える春香ちゃん。





もう席に着いていた年下組の私達はコソコソと話していた。


「ねぇ、健人くんは春香ちゃんに彼氏できたら嫌なのかな？」

「そりゃ寂しいんじゃない？」

「寂しいっていうか…」


そう言った私にマリと聡ちゃんは、え、どういうこと？と聞いてきたけど、気づいてないならいいやと思い、なんでもないよと返した。


.

.→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す