時代を創る (ページ22)

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そこからの道は本当に険しかった。

進路を決めた矢先、グループを分割させて健人くん、風磨くん、春香ちゃん、勝利がSexyZoneとして活動をし、私、聡ちゃん、マリウスはそれぞれJr.とグループを組んで活動をしていくことが発表された。

実質的にグループを離脱することが決定した。

その時期は、誰のために何のために必死になっているのかわからなかった。

でも、そんな時期でもメンバー達は私の進路を応援してサポートもしてくれた。年上組は今度帝劇でこういうミュージカルがある、とチケットをとってくれて一緒に行こうと誘ってくれたり、勝利や聡ちゃんやマリウスも、レッスンどう？今度歌聞かせてよ、と声をかけてくれたりもした。

私もメンバー達に会えた時にはたくさん話しかけたし、コミュニケーションをとった。みんながお互いにそうすることでグループの形を守りたかったのかもしれない。

でも、そんなことがあっても時間は進んでいく。私は努力を怠る暇なんてなかった。必死にレッスンをし、音楽の勉強をし、学校へ行き、お仕事をし、またレッスンをした。

1番難しかったのは、レッスン後の少クラのリハや収録だった。やはり、声楽とアイドル曲の声の出し方は異なるので、そこのバランスをとるのがとても難しいのだ。

声楽の声の出し方が抜けずに、私のグループの歌リハで私だけちぐはぐな声の出し方をして、悪目立ちをし、演出監督に何度も怒鳴られた。

ただ、ここで声の出し方の違いを身につければ必ずSexyZoneに戻れた時に活かされる、と必死に食らいついた。

いつSexyZoneに戻れるかも、そもそも戻る道が用意されているのかもわからないのに。

でも私にはそう思い込み、必死になることしかできなかった。

そして、東京音楽大学の進学に向けて全力で準備をしていく中で、私に転機が訪れた。

以前受けていたオーディションに合格し、ミュージカルへの出演が決まったのだ。

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