say goodbye２ (ページ44)

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__Koyama side. ページ44

今日は主に雑誌の撮影と取材。
この雑誌なんと…俺単体なんだよ！
すごくない？！
しかもしかも！表紙なの！！すごくない？！
これはメンバー分買って配るかな～…

「そうですね～…うーん…」

「やっぱり答えにくいですかね？この質問。」

「そうですね～…俺の場合、いっぱいありすぎて困りますね～」

「あはは、なるほど。」

俺は今来月号の雑誌の取材を受けている。
質問の内容は、「あなたの失いたくないもの」
失いたくないものねぇ…そんなのいっぱいありすぎて困るよね。
命とか？お金とか？
…なーんて、冗談ですよ。

「じゃあ…メンバーで」

ちょっとクサいかな？と苦笑いしながら答える。
俺の失いたくないもの。
まぁそれは答えた通りメンバーなわけで。
本当はNEWSとかファンとかあったんだけど、メンバーとはもう家族同然だからね。
失ったら死んじゃうだろうな～…俺。

「やっぱり、仲いいですね。NEWSって」

「あはは、まぁそうですね。それなりの結束力とかはあるかと…」

「この前、僕のジャニーズにあまり詳しくない友人が言ってたんですよ。NEWSってすごく仲良さそうだよねって。」

「え、そうなんですか？」

「はい。だからすごく仲良いよって答えておきました。」

「嬉しいけど照れますね…」

ちょっとだけ恥ずかしくなって頭を掻いた。
ジャニーズをあまり知らない人にもNEWSはそう映っているんだ。

「小山さん、今すごく幸せそうな顔してますよ。」

「あはは～…本当ですかぁ？わかります…？」

「ふふ、はい。丸わかりです。」

こんなにこんなに嬉しいことがあったんだ。
これなら俺、すごくいい笑顔で写真に映れそうだなぁ。

「じゃあ、次はお写真を撮りますので。つきてきて貰えますか？」

「わかりました」

スッとイスを立つ。

「では、こちらになります。」

セットは主に黒い感じ。
黒と青の薔薇が敷き詰められ、俺には赤い薔薇が手渡された。
そういえば、俺が着てる服も胸元の空いた黒いワイシャツに黒いズボンだ。

「えー…と、」

「今回はですね、ヴァンパイアじゃないんですけど、そんな感じのモチーフです。」

「なるほど…」

そんな感じってどんな感じ？！と心の中でツッコむ。
まず、俺1月の雑誌だからてっきり新年っぽい感じをイメージしてたんだけど…
これじゃまるでハロウィンじゃない？
そう思いながらセットの真ん中に立つ。
1本の赤い薔薇を両手で持ち、やや俯き気味で口角を上げ、目を瞑った。