say goodbye２ (ページ21)

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__Tegoshi side. ページ21

「シゲ、少し寝てな…」

「うん、ありがと…」

楽屋にシンとした空気が流れる。
困ったことに、シゲはダウンだし、慶ちゃんとまっすーはいないし。
…騒げない。
だから大人しく携帯をいじることにした。

「あっ、俺、ちょっと電話してくる。」

「…うん、」

「じゃ、すぐ戻ってくるからちゃんと寝ててよね！」

「…うん」

それだけ残して、楽屋を出た。
人気のないところを選んで電話する。
電話の相手は

「もしもし？亀梨くん？」

『…なにかわかった？』

「いや…なにもわかんない…やっぱり俺、信じないよ…」

『なんで？』

「なにも、根拠がないじゃん…」

『お前が気づいてないだけじゃないの？』

「…っでも」

『いいからそのまま見張ってろ。俺も見張るから』

「…わかったよ」

電話を切り、元来た場所を帰ろうと振り向く。
すると、

「うわぁぁあぁあぁぁあ？！？！」

目の前には、仮面をつけた真っ黒いマントを羽織った男の人が俺を見つめながら浮いていた。
あまりの恐怖に、腰を抜かす。

「ｺﾌｰ…ｺﾌｰ…」

「ぁ…あぅ…ぅぁぁ…」

ぴとりと、白くて薄い手袋を着けた手が俺の頬に触れる。
俺は全身の力が抜けているせいか、なんの抵抗もできなかった。

「…っ」

首筋のあるところに手が触れる。
俺は目を瞑った。
その1箇所を見つめていた仮面の男は、ゆっくりと俺の顔を見つめた。
仮面越しに、目が合う。

「…なん…だよ」

ようやく振り絞った言葉がそれだった。
仮面越しだけど、相手が目を閉じたのがわかった。
それからまたゆっくりと目を開いた。
赤い目に変わっていた。

「…だからお前っ」

すると、俺の首筋をぐっと押し出した。
少しの痛みに目を閉じた。
相手が被っていたフードが揺れる。

「…って」

目を開けると、仮面の男はいなくなっていた。