病気持ちの紅一点【ARS/S.S】 (ページ4)

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朝、軽い頭痛で目が覚めた。

「頭痛い…」

カーテン開けると雨が降っていて、多分原因は気圧とこの雨だ。

今日、VS嵐の収録あるのにな。

食欲もそんなに無くて、いつも何かあった時用に冷蔵庫からゼリーを取り出して、もそもそと食べる。

病院から頓服薬として頭痛薬も処方されてるんだけど、まだ耐えられる痛みだったから飲まないで、いつもの安定剤だけ飲んだ。

さっさと着替えて、支度してると、マネージャーから着信が。

「はい」

マネ「おはようございます。もう下に居ますので準備出来たら降りてきてください。それと…雨降ってますが体調大丈夫ですか？」

「大丈夫。もう準備出来るから降りるね」

一応、頭痛薬も鞄に入れて家を出た。

マネ「おはようございます。今日はVS嵐の収録が二本ありますが無理しないで下さいね？」

車に乗り込むと私の体調を心配しながら、スケジュールを伝えてくるマネージャーに笑う。

「大丈夫。ちゃんと薬も持ってきたし、無理しないから」

マネ「いつもそう言いながら無理するから心配なんですよねぇ」

「本当に大丈夫だって！」

まあ確かに無理する時は無理するけど、昔に比べたらマシになった方…だと思いたい。

マネ「今日はメンバーの皆さんと一緒ですし、隠せたら奇跡ですよ。その時は森野さんを褒めますから」

「そんなご褒美いらないよ！」

マネ「またまた〜、照れなくていいですよ」

テレビ局に着くまで少しかかるし、ちょっとだけ寝かせてもらおう。

「着いたら起こしてくれる？ちょっと寝るから」

マネ「了解です」

さっきより頭痛い気がするけど、気のせい。

そう思ってると、あっという間に眠っていた。

マネ「森野さん、森野さん」

「ん…、着いた…？」

マネ「はい。安全運転を心掛けて起こさないようにしました。大丈夫ですか？」

それはいつも安全運転じゃないと言いたいのかな？

さっきより頭痛い。

寝ない方が良かったかなー。

マネ「森野さん？」

「ん、ありがと。行ってくるね」

マネ「楽屋まで送りましょうか？」

「大丈夫大丈夫。それじゃ、行ってきます」

マネージャーに微笑んで、テレビ局の中へ入ったものの、簡単に頭痛は消えるものじゃない。

時々こめかみを抑えながら、楽屋へ向かった。