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「おはよ、」


.


眠りから浮上して、

瞼をあけたら

目の前に櫻井さんの顔があって、

一瞬固まった。


.


「・・・櫻井、さ、ん」

「ん?寝ぼけてる(笑)?」


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前髪を優しく払われて、

優しい瞳を向けられて。


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「_おはよ、」

「おはようございます、」


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広いベットは、

私が今まで見たことのないサイズのものだった。

キングサイズの真ん中に2人でくっついて、

向かい合って横になってる。


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「よく眠れた?」

「・・・はい、」

「よかった、俺も久しぶりにちゃんと寝れた、」


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そういって優しく笑って、

額に唇が落とされた。


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「・・・起きる?」

「んー・・・」


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まだ覚醒しきってないのをごまかすように、

掛け布団を口元まであげる。


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「ふふ・・・もうちょっとゆっくりしよっか、」

「ん・・・」


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ふわふわ、と髪の毛を撫でられて、

うとうと、とまた眠気が襲ってくる。

今何時なんだろう、

ああ、櫻井さんの匂いがする。


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「起きたらデートしようね、」

「デート・・・」

「映画」

「・・・」

「行くって約束したもんね、」


.


ああ、ああ。

櫻井さんは違う。

私の嫌いな大人じゃない。


.


好き、好き、大好き。

認めて、認められた気持ちは、

留まるところを知らなくて、

際限なく溢れて止まらない。


.


_俺もAちゃんのこと好きだよ_


.


ふわふわしている頭に

櫻井さんの優しい声が聞こえた気がした。


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作者名:夢乃 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年11月9日 19時

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