Sho.S* 愛は終わらない 2 (ページ3)

今日:19 hit、昨日:12 hit、合計:379,284 hit

43 ページ3

＿バイト、終わりました。
＿駅前にいます。
＿どこに、行けばいいですか？

.

バイトが終わって、

家がある駅とは反対方向の駅で電車を降りた。

改札を出て送ったラインはすぐに既読がついて、

返事が来る。

.

＿そこで、待ってて。
＿迎えに行くから。

.

櫻井さんの言う通り、

駅前で大人しく待っていると、

すぐに彼はやってきて。

.

「Aちゃん、」

「あ・・・こんばんは、」

「うん、こんばんは。ごめんね？
こんな暗い中待たせるんじゃなかったな・・・」

.

櫻井さんは、心配性だ。

私のことを、大切にしてくれる。

.

「行こうか、友達も待ってる、」

「・・・はい、」

.

差し出された手は、

あまりにも自然で。

だけど、握られると、異常に緊張する。

隣に並ぶには、あまりにも素敵な人過ぎて。

どうしたらいいか、分からない。

.

「・・・あの、」

「ん？」

「・・・私で、大丈夫、ですか、」

.

お店は駅から歩いて数分で。

個室の扉を開ける直前に、腕を引いて、彼を引き留める。

咄嗟に、そんなことを聞いたら。

櫻井さんは、きょとん、と瞳を揺らした後

くすり、と笑って。

.

「Aちゃんが、いいんだよ、」

と、優しく言った。