ネバーランドが滅びた日

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今日は、最悪な日だ。



｢えー、大ちゃん遅れるの？｣


｢らしいよ。ロケ地から帰ってくる途中で渋滞ハマったらしい｣


｢は〜まじかぁ｣




スマホをいじりながら残念そうにするいのちゃんと、そんないのちゃんの横に座りながら雑誌を眺める薮。


俺の席の目の前に座る雄也は、寝たフリだ。



久しぶりに、セブンとBESTで楽屋が分かれていて、案の定大ちゃんは遅刻。
あまり、俺と雄也にとってはよくない顔揃い。
BESTだから仕方ないとはいえど。




｢おーいー、たかきぃー寝てんのー？｣


｢起こすなって、寝かせとけよ伊野尾｣


｢えーっ、大ちゃんいないからつまんないし、たかきー面白いことしろよ〜｣



ぐでーっとソファに凭れながら動かない雄也に声をかけ続ける。


やめろよ、やめてあげろよ、


そう言いたいけど、言えるわけがない。



｢いのちゃん、....雄也、ほら、疲れてるから。ね？｣



こんなことしか、言えない。



｢んー、まぁそっかぁ......光、やさしいなぁ｣


｢そんなんじゃないから、｣


｢えー？だって最近俺より高木とくっついてね？よく一緒に帰るし、仲いいねーって薮と話してたんだよ。ねー？｣


誰のせいだと思ってんだよ。

いのちゃんが雄也のこと選ばないせいで、雄也の気持ちに気づかないせいで、

俺のところに来るしか、選択肢が無いんだから。



｢ね、仲良いって話してたよね｣



やめろ



｢おー。なんか、山田とかも言ってたしね｣



やめてくれ



｢恋人みたいだよなーって｣



｢黙れっ！！！！｣





広い楽屋に、俺の怒鳴り声がギーンと響き、寝たフリをしていた高木すらも、飛び起きた。



雄也の○んだ瞳と目が合って、くしゃりと自分の顔を歪めた。









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