【HQ】角名先輩はとってもずるい！！【角名倫太郎】

ずるい19 ページ20

ンンン？？？？？？？




『せ、先輩？どおしたんすか？急にそんな冗談言って』




侑「冗談ちゃうで。俺やったら鈴華ちゃんに、そないな悲しい思いはさせへんけど、俺じゃダメなん？」




「角名じゃなきゃダメなん？」




冗談なんてひとつも感じさせないほど真面目な声で話す先輩に、不覚にも胸がたかなった。



その真っ直ぐな瞳に吸い込まれそうで、顔が少し熱くなる




でもなんでだろう、




角名先輩の時と違う




あの時のドクドクトなる心臓に顔にたまるあの熱さや、どおしようもなく、”好きだ”という気持ち、角名先輩にはあって、他の人に無いこと



侑先輩にないこと






『･･･ごめんなさい。その気持ちはとても嬉しいものです。ても、私はあんなに泣いても角名倫先輩が好きです。この気持ちはすぐに変わるものじゃない。』



侑「･･･その気持ちを消したるって言うてもか？」



『はい。私はこの気持ちを誰かを利用して消したくないです。侑先輩にも失礼ですし、私自体そのやり方は納得いきません。だから･･･ごめんなさい』



自分の気持ちがその人に向いていないのに付き合うなんて、失礼極まりない行動だと私は思った。価値観は人それぞれだが。



それにその人の時間と私の時間を無駄とまでは言わなくとも、もっと違うことに使えると思う。




侑「･･･ほんとにそういうとこやね、真っ直ぐで、自分の気持ち一切曲げへん。」




『へ？』



侑「真っ直ぐで正直で優しくて面白くて、そんなところを見てまうと、やっぱりこっちを向かせたいって気持ちになる。




鈴華ちゃんの気持ちは充分理解した。今回は俺もてぇ引くけど、




角名倫太郎という男がダメなら宮侑って男がおることを覚えときや？鈴華。




さ、そろそろ教室戻ろか！あとちょっと時間あるし、角名とこ行こか？」



そお立ち上がる侑先輩の後に私も急いで立ち上がる。



『あっ、いえ！今日はやめときます、泣いたあとも残ってそうだし、心配かけたくないので！またあした会いに行きます！！』



あんなに泣いたのだ。きっと目元が赤くなってる。角名先輩は優しいから、心配してしまうかもしれない。


なら明日も会えるし無理に行く必要も無いと思った。正直なところ会いたいけど、我慢我慢！！



侑「そか。じゃあ、教室戻ろ！！」



『はい！！』







そして私は途中トイレにより、目元だけファンデーションを塗って誤魔化した。

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