〇ふきげん ページ6
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珍しくすばるくんが早起きして まだ朝の８時だっていうのに、わたしの顔をつんつんし始めるから
「 なにい？休みなんだからもっと寝ようよ 」
なんて眠い中優しく言ってあげたのに すばるくんはまだわたしの鼻つんつんしてて
「 もおお私まだ眠いってば 」
そろそろ本気で寝かせてほしくて 寝返りうってすばるくんに背向けたら ぺしって背中軽く叩かれた。
そのまますばるくんは起き上がってソファに座った音が聞こえて パチンとテレビも付いて
それでもまだ眠い私は、テレビの音なんかもろともせずに夢の中。
「 ん …… 」
目が覚めて携帯見たら もうお昼の1時で それでも焦る用事があるわけでもないから だるい体を思い切って起こして、パッとソファの方を見る
まるでソファに馴染むように仰向けで寝転がって 綺麗な顔はスマホで蓋されている
寝てるのかと思って そーっと顔に乗るスマホに手を伸ばしたら
渋谷「 今日は何の日や 」
「 うわ、起きてたの 」
渋谷「 今日、何の日 」
喋るたびにスマホがずるずる落ちていくのが面白くてクスクス笑ってたら 急に勢いよくすばるくんが起き上がって その反動でスマホが床に落ちる
…… 今日？
「 え、なに？バイト？ 」
渋谷「 おま……マジか？ 」
「 えっ、何？やめてこわい 」
渋谷「 もう俺お前とやっていける自信なくなってきた 」
「 えええ！ちょっとやめてよごめんってば 何？何の日？」
慌ててすばるくんの肩を掴んだ瞬間、ピンときた
「 あっ 」
渋谷「 もうおまえきらい 」
「 いや、えっ、ごめん忘れてた 」
ソファに突っ伏してしまったすばるくんに謝りながら 今日で付き合って三年になるのを思い出した。
うわうわ 完全に抜けてた、っていうかすばるくんが覚えてくれてた方にちょっとびっくり
渋谷「 最低 」
「 ほんとごめん 」
渋谷「 記念日とか、ふつう女が覚えてるもんやで 」
「 マジで抜けてた ごめん 」
渋谷「 抜けんな 俺の誕生日よりこっちの方が大事や 」
お、なかなかのキュンポイント突いてくるじゃないですか渋谷選手！
自分が情けないよ！ごめん！
「 プレゼントは買ってるから許して 」
渋谷「 ほんま？今考えたんちゃうやろな 」
「 ほんまほんま、先月買っといたの 忘れないように 」
渋谷「 忘れてたやんけ 」
ハイ絶対言うと思いました 食い気味で来たね
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作者名：oreo | 作成日時：2019年4月22日 0時
