【葵彼岸龍隊】竜の位に位置する2人の恋物語

厳しくなる任務 ページ43

夜月と毎日楽しい時間を過ごしていたが最近下月や上月が出現し始めた。

「クゥーン(今日の任務は下月の二がいる可能性がある。気を付けて！)」

今日は下月の二か。この前も倒したんだがもう支給されたのか？まぁ、下月だしさっさと終われせよ。

『琥珀。案内を頼む』

しばらく走ると強い妖怪の気配を感じた。

『ここだな』

妖怪の気配をする所に行ったがいない。

成程、姿を消せるって訳か。だが、妖怪がいる所は空気がほんの少しだけ揺らいでいる。

『ここか！』

「ほぉ。俺の居場所が分かったか」

一瞬だが妖怪が姿を現した。

ﾁｯ｡厄介だな。

『さっさと姿を現せや糞が！』

こんな事で出て来る馬鹿は………

「えー。しょうがないなー。そんなに俺が見たいんだね」

………いた。

『よーし。お前ずっとそのままでいろよ』

『雪の呼吸 壱の型・吹雪』

首を狙った俺の日輪刀は相手の腕でを斬っていた。

『外したか』

「そんなんじゃ俺を倒せないよ」

「次は俺の番だね。幻想」

妖怪の技なのか相手が2体になった。

どっちかが幻想って訳か。だが、少しだが気配が違う！

『こっちだ！』

『雪の呼吸 弐の型・雪崩』

見事俺の日輪刀は相手の首を斬った。

「くそー！やっと下月になれたのに」

『お前は攻撃をしない限り俺には勝てない』

「しょうがないよ。俺、人を傷つけたくなかったんだ」

珍しいな。そう思う妖怪がいるなんて。

『来世では幸せにな』

「ありがとう」

妖怪は泣きながら灰になって消えた。

『終わった。そろそろ激しい戦いがありそうだな』

この時俺は知らなかった。数週間後に未来を変える最終決戦がある事を。





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大正コソコソ噂話
豹牙は夜月に出会ってから妖怪を倒した後には必ず手を合わせるようになったらしいよ！

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