【葵彼岸龍隊】竜の位に位置する2人の恋物語 (ページ36)

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幸せと甘味ページ36

お互いの鎹獣と戯れながら歩いてると目的地の甘味処に着いた。席につきお互いの好きな甘味を頼む。

待っている間思い出話に花を咲かせる。

『豹牙。性格変わったね』

私がそう言えば「そうか？」と返される。

『うん。初めて会った時は俺に近づくな！って感じだった』

「あの時は人が嫌いだったからな。今もそうだが夜月のお蔭で人嫌いもマシになった。ありがとな」

人嫌い…………本当に過去に何があったの？近い内に聞き出してみよう。この疑問は心の隅に置いておく。

『そんな！お礼を言われるようなことはしてないよ！』

表向きはこう対応してるけどさっきから豹牙の「人嫌い」に対する疑問がぐるぐるしている。

何故人が嫌いなの？過去に何があったの？前に豹牙の屋敷に行った時に親について聞いたけど、その時悲しいような、憎しみのような顔をしていた。

そんなことを考えてると頼んだ甘味が届いた。豹牙は確かかすてらだっけ？随分ハイカラな甘味を御好きなようで。ダメと言うわけではないけど。

そんな私の目線を感じたのか「一口いるか？」と言われ一口大のかすてらが差し出される。

こう言うのは初めてだからどうするべきか。食べたいけど私が口つけた後に豹牙が残りを食べるとすると……間接になる…………。でも折角の優しさを踏みにじるのは申し訳ない。もう自棄だ！

ぱくっと食べると口の中に広がる砂糖の甘み。私は思わず『美味しい！』と言った。こんな甘味もあるんだね！

そう言えば豹牙は三色最中を食べたこと無いって言ってたね。そう思ったわたしは『豹牙、三色最中食べたこと無いっていってたよね！はい、一口あげる！』と言い最中を差し出す。

豹牙は差し出された最中を受け取り食べると「美味っ！」と言った。笑みが溢れる。

甘味を食べ終え勘定を済ませた後に私が何時も鍛錬している山に向かった。

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大正コソコソ噂話
豹牙と夜月が甘味を食べてる間鎹獣たちは机のしたで戯れてたみたいだよ！