珍しくファンタジーな世界のやつ ページ30
.
昼寝をしていたら嫌な夢を見た。
私が死ぬ夢、正確に言えばを殺される夢。
しかも一度ではなく数十回も。
後半はバリエーション豊かだと思いながら眺めていた。
殺される理由はだいたい同じ。
誰かの名前を出されたけれど、覚えていない。
「お嬢様？ 大丈夫ですか？」
「…ええ、入っても構わないわ」
メイドに夕食の時間だと知らされ驚いた。
そんなに寝てしまっていたのね…
簡単に食事を済ませ、先程のことについて整理する。
予知夢という類のものなら、今後のことについて考えなければならない。
殺され方も、殺される理由もだいたい同じ。
じゃあ何がバリエーション豊かなのか？
それは殺してくる人物たち。
しかも全員 知り合いときた。
…これが正夢になるとしたら、数十人の知り合いたちから殺されないルートを探さないといけない。
しかも手探りで…
……大変すぎない？
よし！ 身辺整理しましょう！
明日から！
とりあえず今日は寝ましょう。
行動するには時間が遅すぎるわ
──｢お前が━━嬢に危害を加えたから起きたのだ｣──
──それが建前なのでしょう？ ━━━様──
また夢を見た。
これは一番目に見た夢ね……
違うとすれば、私が口を開く猶予があったことくらいかしらね。
……夢で言われたことを直せば回避できるのかしら？
仮にそうだったとしても、他の人のも聞かなきゃダメなんでしょ？
無理ね、心に留めておくことぐらいしかできないわ。
そんなことより、私だけならまだしも巻き込まれてしまうあの子ぐらいは助けないとね
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふたみや遥
| 作成日時：2021年3月20日 17時
