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「どこでやるん?」
『こっち。』
いつも勉強するときに座る席に向かった。
人があまりいなくて、目の前には中庭が見える窓がある席だ。
私はそこに座ると、彼は隣に座った。
『はあー。疲れた。』
小さな声で独り言をしゃべりながら伸びをした。
ワークが解き終わり、時計を見ると6時。
最後に間違えたとこの解きなおししてから帰ろ。
そう思いながらちらっと彼の方を見た。
ワークを見ると、ほぼ全問正解。
彼は他の人より頭がよく、順位も大体5位以内に入っている。
私も、勉強はそこまで苦手ではなく、10位くらいには入っている。
しかし、彼に勉強で勝てたことはない。
凄いなーと思いながら解きなおしをしていると、隣から声をかけられた。
「あれ、A結構間違えてへん?」
彼は珍しそうな顔をしながら言った。
『最近、あんまり勉強できてなくって。特に、数学がヤバい。』
そういうと彼は、Aやったらいつでも勉強教えるで。と言ってきたので、しっかりと断った。
解きなおしが終わり、筆記用具を筆箱にしまいながらショッピに話しかけた。
『私もう帰るけどショッピはどうする?』
そういうと、彼は伸びをしながら、俺も帰るといった。
教室に戻ると、窓から差し込む夕日がとても綺麗だった。
いつも使っている教室とは思えないほどに。
「きれいやな。」
彼は優しく微笑みながら私に話しかけた。
今までも時々見ていたはずなのに、その時は何も感じていなかった。
でも、今はとても綺麗に見える。
『、、、そうだね。』
私は、ワークや筆記用具をカバンにしまい、帰る準備をした。
「いやー、それにしても、テスト期間以外でしっかりと勉強したのは久しぶりやったな。」
『へー、ショッピ頭いいから普段から勉強してるのかと思ってた。』
「別に普段からしてへんわけちゃうで。一応勉強するけど、すぐ飽きて別の事したくなるから。ここまで集中してやったのは久しぶりってだけやで。」
「まあ、それに普段やったら、先輩たちが邪魔とかしてくるから。」
『本当に先輩と仲いいよね。』
「いや、仲いいっていうか、勝手についてきてるだけっていうか、、、。」
彼と話していて、心がポカポカしていた。
今までの少し話すだけの関係も好きだったけど、こうやってバカみたいな話をするのも悪くない。
、、、ああ、家に帰りたくないな。
「ええやん。別に帰んなくたって。」
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作者名：黄色ピン | 作成日時：2024年3月19日 20時
