第四章 宝物 ページ39
『暑い゛〜。』
部屋のクーラーをつけ、目の前には扇風機を置いて、それでも暑いこの季節は一体何なんだ。
私は自室で夏休みの宿題を終わらせていた。
つい数日前、夏休みに入った。
夏期講習という名の地獄もあり、この間に勉強をしておかないと、周りと差をつけられてしまうかもしれないから、油断することもできず、永遠と勉強尽くしの生活を送っていた。
しかし、今日は少し違う。
今日は彼と会う約束をしているのだ。
この約束をしたのは夏休みに入る少し前、、、
「あー、Aと夏休み中会えんくなるのホンマに嫌や〜。」
『まあまあ、会えないって言ったって、約一ヶ月くらいだよ?全然短いじゃん。』
「その一か月が、俺にとっては長いんですよ!!!」
彼は椅子に座りながら、顔を机にのせ悲しそうな表情をしていた。
「、、、あ、A、夏休み中会わへんか?」
『は？何言ってんの。』
「俺、夏休み中暇やから、Aと遊びたいんやけど。」
『無理無理、ていうか夏祭り一緒に行くんだから、会えるじゃん。別にそこだけでよくない?』
「嫌や〜!」
彼は腕と足をじたばたさせた。
、、、子供かよ。
「な?頼む、俺、Aと学校外で一緒に遊びたいんよ。ホンマにお願い!」
手を合わせ、瞳をウルウルさせながら私にお願いした。
クソ、そんな顔されたら断れないじゃないか、、、。
『、、、分かったよ。はぁ、どこ行きたいの?』
「!ほんまに!?やったー。」
という出来事があり、私は出かける準備をし始めた。
きっと外は絶対に熱いだろうから、涼しい服にしよう。
私は紺色のワンピースを取りだした。
着てみると、結構いい感じ。
焼けない様に日焼け止めを塗って、白い斜め掛けのバックを持ち、帽子をかぶった。
カバンの中に必要なものを入れて、よし。
私は家から出た。
集合場所に着いた。
思った以上に暑くて、溶けるかと思った。
集合時間の10分前についてしまったが、彼はいるだろうか。
周りを見渡すと、彼が立っているのが見えた。
私は彼の方へ足を進めた。
彼は私に気づき、近寄ってきた。
『やっほー、ショッピ。』
「、、、お、おう。」
彼は少し慌てていた。
『どうしたの?』
私はそう聞くと、彼は少し顔を赤くしながら言った。
「いや、その、、、可愛いなって。」
『、、、え?』
彼は恥ずかしそうに目線をそらした。
.→←作者の独り言(物語とは一切関係ないので飛ばしていただいて構いません）
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 99人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黄色ピン | 作成日時：2024年3月19日 20時
