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「はー、一体いつになったらこの雨はやむんや。」
彼は少し苛立ちを込めながら言った。
確かに、今年は雨が降る期間が長い気がする。
去年のこのころは、もう夏!って感じだったのに、今年は、未だに雨が止む気配がない。
『まあまあ、きっともうすぐ雨は降らなくなるよ。』
そういうと、彼はため息をつきながら、だといいんやけど。といい、私に数学を教え始めた。
彼に数学を教えてもらっているおかげか、最近は数学を解くのが前より楽になったのを感じる。
彼も、教えるときは、しっかりと教えてくれるので、とてもわかりやすい。
学校にいる間もそうだけど、放課後も、勉強を教えてもらうからほぼ毎日彼と一緒にいる。
そのせいか、昔のように少し話しやすくはなった気がする。
彼と一緒にいることに対する気まずさもだいぶなくなってきたし。
そんなことを頭の隅で考えながら彼の説明を聞いていると、後ろから声が聞こえた。
「あ!ショッピ君、こんなとこにおったん?」
振り返るとそこには、綺麗な金髪の髪で、顔は見たことがないぐらいに整っている、かっこいいオーラが出ている人が立っていた。
「ゲッ、クソ先輩、、、。」
「クソ先輩ってなんやねん!っていうか、ショッピ君の隣にいるヤツ。お前、誰?」
私の事か。
きっと、彼の反応から見るに、いつもショッピが仲良くしている先輩なのだろう。
取りあえず挨拶くらいはしておくかと思い、私はその人に話しかけた。
『初めまして、私深海Aと言います。』
「A!こんな人に名前なんて言わんくてええから。」
彼は、私に怒鳴るように言った。
その現場を見ていた彼の先輩は、ハッとした後、私を睨みながら話しかけてきた。
「あー、お前か、ショッピ君にちょっかいかけた奴は。」
「『は?』」
一体この人は何を言っているんだ。
「ちょ、何言ってるんですか、コネシマさん!」
「やってそうやろ。ショッピ君、今まで女なんか興味ないって感じやったのに、突然一人の女に優しくし始めたやんか。また同じように女に騙されてええんか?」
「コネシマさん、やめてください!」
彼が突然声を荒げて言った。
すると、図書委員の人が近づいてきた。
「図書館では静かにお願いします。」
『すいません。』
この場に私がいてはダメな気がして、そっとそこから抜け出そうとすると、彼の先輩に腕を掴まれた。
「まてや、俺はお前と二人で話がしたい。」
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作者名：黄色ピン | 作成日時：2024年3月19日 20時
