【d!】恋愛なんてくだらない【shp】 (ページ15)

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『何言ってんの?』

私は彼の言ってることの理解が出来なかった。

「だから、この俺が直々にAに数学を教えたるって言ってんねん。」

彼が嘘をついているようには見えない。

あの彼が、人に勉強を教える!?

彼が自分にメリットが無い事をするはずがない。

私の事が好きだからという理由もあるかもしれないが、この感じ別の理由がありそうだ。

『で、私に何してほしいわけ。』

そういうと、彼はばれた?と言った。

「いやー、俺の考えていることは全部お見通しってわけですか?」

彼は少し照れながら話した。

『そういうのいいから、で、ショッピは一体何考えてるの?』

そういうと、彼はポケットからスマホを取り出して何かを調べ始めた。

そして、スマホの画面を私に見せてきた。

『、、、○○市夏祭り。まさか、ショッピお前、、、。』

「そういう事やから。俺がAに勉強を教えてやるから、代わりにこの夏祭り、一緒に行こうや。」

彼はニヤッと悪い笑みを浮かべている。

「な?ええやろ?案外悪い話じゃないと思うんやけど。Aからしたら、数学の成績も上がるし、夏祭りにも行けるし。俺からしても、勉強を教えることでAと合法的に一緒にいれるし、夏休みも一緒にいれるし。お互い、一石二鳥やん?」

確かに。

彼の言う事にも納得ができる。

私には得しかない。

この提案を断る理由を見つけられない。

『はあ、分かった。一緒に夏祭り行ってあげるから、勉強を教えてください。』

そういうと、彼は嬉しそうな顔をしながら小指を出してきた。

「A、指切りしようや。約束やで。」

何ともショッピにしては子供らしい考えだ。

まあ、たまにはいいか。

『わかった。』

私も小指を出すと、二人で小指を絡めた。

『「指切りげんまん嘘ついたら針千本飲ます、指切った。」』

「あー、Aと一緒に夏祭り行くの、楽しみやな。」

『ちゃんと私に勉強教えてよ?』

静かな図書館に響く二人の小さな声。

その声をかき消すかのように、雨の音はなり続けていた。