へそ曲がりエース

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昨晩のことがどうにも気になって
昨日登板したばかりの巨さんが朝食会場には居ないことを確認して慶三さんに聞いてみた






「もしかしてAさんと巨さんって付き合ってるんですか？」

99「なんや文丸〜、いきなりどうしたん！」







たしかにいきなりすぎるのかもしれない
今まで何度も巨さんとAさんが付き合っているのかな〜って
思ったことはあるけどあくまでも想像でしかなくて

でも今回はわりと確信に迫る手前まできちゃったりして







99「昨日巨がAの部屋に行ったんやろ？」







なんてニヤニヤしながら聞いてくる慶三さんに
自分一人で抱えきれずにいたモヤモヤを全部話してみた







昨日巨さんがAさんの部屋の鍵を受けとりに行ってる間、
Aさんと一緒にソファーに座っていると
Aさんは俺に寄りかかりながら腕に抱きついて来て “ 巨くん ” って言ったんだ



それに、鍵を持って帰って来た巨さんと一緒にAさんの部屋に荷物を送り届ければ







16「今日も試合で疲れてるんに、ありがとうな文丸」









いつもみたいに優しい言葉を掛けてくれる巨さん
部屋を出る前にAさんの部屋に忘れ物をした事を思い出し
取りに戻ろうと来た道を辿れば








99「巨がAの頭撫でとったんや？」

「めちゃくちゃ優しい顔しながらです！」

99「巨はいつも優しいけどな〜A以外には」







そう！いつも僕ら後輩にも誰にでも優しくしてくれる巨さんが
どうしてあんなに可愛いAさんにだけ意地悪なのかは分からないけど、
それでもそんな巨さんが寝ているAさんの頭を優しく撫でてたんだ








16「心配かけてごめんな‥‥そんな無理せんでええから」









そうやって今まで見たどんな顔よりも優しい巨さんの顔が一向に忘れらなくて









99「ほら噂をすれば起きて来たで」

「あ、本当だ‥」

99「もう直接聞いたらええやん」







このままモヤモヤしたまま試合に行くのもなあ
なんて思いながら目の前に慶三さんが居ることが何よりもの力強い味方な気がして









16「おはよう文丸、昨日はありがとうな」

「全然です！それよりも巨さん‥‥」

16「なん？」








そんなキョトンとした顔でさえイケメンだなー
なんて思って









「巨さんってやっぱりAさんと付き合ってるんですか？」









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