へそ曲がりエース

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＃18side






和「こんなに弱かったっけ？」
18「今日は特別ですかねー」
西「‥この寝顔、巨さんに送っちゃお」
和「絶対怒るだろうな〜これは」






ファームに行ったってやる事は同じ
でも、怪我人が多い分、いつもの仕事の何十倍も神経をすり減らさなければならないわけで

きっと俺ら選手の何千倍も疲れてるんだと思う








18「お前も結局はレオナと一緒なんだなって言われたらしいですよ」
和「それでこんなに‥」
西「レオナさんかぁ」









レオナさんはAがホークスに来る前チームに居た人で、
トレーナーではなかったけど裏方として沢山働いてくれていた


当時、レオナさんに惚れている選手は何人かいて
巨さんもそのうちの一人だった


誰がどこからどう見ても完璧な彼女は
選手コーチ監督、このチームの誰からも信頼されていた





そんな時にインターン生としてやって来たAは
巨さんの幼なじみと言う肩書きを隠していたものの
そんな事はすぐにバレるわけで






コネだーとか実力はないくせにーとか
そんな妬みとしか言いようのない事を言われ始めたAは
すぐに他のインターン生から距離を置かれていった

そしてそこで助けてくれたのがレオナさんだった







和「学生だったAが一番に信頼してたのはレオナちゃんだったしなー」
18「そうなんすよ、でも巨さんが絡むと‥」






巨さんは親切心で言ったと思う
「Aと仲良くしてくれてありがとう」
「Aは俺の妹みたいなもんだから」




でもその言葉はAからしたら相当キツいもので

『武田くん私絶対に良いトレーナーになって帰ってくる』








和「小さい頃の初恋でこんなに頑張れる子は居ないのに‥なんで気付かないかなー」
西「でも男からしたら大切な人だからこそ少しくらい突き離してでも守りたいと思うもんですよ」
和「男って結局そんなもんか」
18「そんなもんっすよ」






インターンが終わってからも色々な試験を受けて本当に就職したAは
今でこそ毎日楽しそうにニコニコしながら働いているけど
当時から誰よりも努力して来たことは全員わかってるから









(Aも巨さんも、２人とも大切な存在だからこそ)
(報われて欲しいんだよな)







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