一話 ページ1
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目の前には、大きく佇む黒く淀んだ雰囲気を放つ門があった。
周りの草木は枯れ、吹く風は酷く鉄臭いにおいを運ぶ。
はふり、と息を吐き、小さく苦笑する。
さてどうしてこうなったのか。
遡ること一週間前_______
「
『わかりました。』
「読村、レジ行ってくれ!」
『了解です。』
さて、と一息つく頃にはもう昼を過ぎていた。
俺は読村 A。とある店で働いている者です。今日はやけにお客様が多く、俺と店長だけで営んでいるこの店はかなり忙しい。
でもこれこそ仕事のやりがい。そう思っていれば、不思議と疲れによって心が重くなることは無かった。
昼休憩と云う事で店を一旦閉め、何時もお客様の使う椅子に腰かけて昼ご飯を食べる。店長の特性弁当は、疲れた身体に良い。
『美味しいですね。忙しいのに、俺の分まで弁当作ってもらって何だか申し訳ないです。』
「いいっていいってぇ!いつもちゃんと働いてくれるし、そのお礼だよ。俺の無茶ぶりも受けてくれんだもん、こっちのが感謝しなきゃだよ!」
『ふふ、有難いお言葉です。』
何時ものように話しながらご飯を食べ終える。
「っにしても、読村ってほんと高貴だよな。」
『っはい?』
お皿洗いをしている手を止め、思わず店長の方を凝視する。
俺が高貴?一体どこを見て…と思うものの、実は少し、本当にほんの少し自覚がある。
具体的に言うのは難しい。言葉が見つからない。それは周りもそのようで、今の店長もきっとそうだ。
「なんつーか、こう…こうさ、いい意味で近づきずらいって言うか…あれだ、昔で云う貴族。そうそれ貴族。」
『貴族って…それにいい意味で近づきずらいってなんですか。』
「まっ、いいわな。読村が働き始めてから客さん増えたし、良い看板店員だよ!」
『褒めていただき有難う御座います。』
「(そーゆーとこだよ……!)…ま、まぁ、これからも宜しく頼むな〜!んじゃ、看板出してくるから。」
『はい、わかりました。』
さて、お客様がいらっしゃるぞ、と着ていたエプロンの紐を強く結び、小さく微笑んだ。
回想長くなります多分。
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津司 - さいっこうじゃん!!めっちゃ好きなんだが!w男主君が少し淡白っぽい感じがあってクールおっとりイケメンみたいな感じがすんごい好きw店長もギャグキャラっぽい性格が滲み出ててめっちゃ良いwこの続き待ってます!頑張って下さい! (2022年12月26日 6時) (レス) @page6 id: 1ac35838e6 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!出来たら全員のキャラに愛されたいです!(恋愛的に)あと落ちは出来れば全員落ちみたいなのが見てみたいです!無理せずに頑張ってくださいね! (2022年12月15日 5時) (レス) @page6 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
噂のキャンディー(プロフ) - 更新頑張ってください! (2022年3月31日 18時) (レス) @page6 id: 97930f92c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:neruB | 作成日時:2022年1月30日 17時