疎外感という ページ37
「このことはとにかく忘れて今日は帰れ」
「文化祭は来年もあるやろ？」
「やだ！！！！」
「このガキ…」
こんなところ学校にあったんだ、レベルの全く知らない学校のどこか。
ゾムさんとひとらんらんさんに連れられてやってきたその場所で行われたのは家に帰宅するという説得だった。
「さっきの奴を取り逃がした時点で何が起こるかわからない。グルッペンが向かってて、多分相当な数が流れ込んでくるし、護衛がそのままそばにつくことになるよ」
「ひとらんが殺しとけば良かったんやけどな〜」
「うっさいな…」
そんな会話をする二人だが、私はやっぱりどうしても帰る気にはなれない。たしかに文化祭は来年も再来年もある。だけど今年の出し物は今年しか無いわけで、私はまだ全部周りきれてない。それに今ここで帰ったらきっとシャオロンくんが心配する。そうやすやすとハイ帰ります、なんて言えない。せめて彼と会わないと。
「ツレのガキはしんぺーさんが多分見とるから大丈夫なことは確実、安心して帰ろ、な？」
「やだ！！！！」
「はぁ…」
話し合いは平行線で、一向に終わる気配がない。
「大体さっきの人、何？依頼が云々…グルッペンさん関係なのはわかったけど…」
「そこは君が首を突っ込む所じゃない」
「殺されかけてそれは酷い！」
「じゃあ君に伝えて何か分かるわけ？」
「伝えてみないとわからないじゃん！！」
「伝えなくても何もわからない、君は何も知らない。俺には分かる」
「ぐぬぬぬ………」
ひとらんらんさんは黙秘権を行使する姿勢をやめない。そんなひとらんらんさんをみてゾムさんは苦笑いした。
「A、俺らは仕事上簡単にペラペラ話しできひんねん。例えAが殺されかけてもや」
「………」
「話してしまうこと自体が更にお前を巻き込むことに繋がる。情報は金より価値があるから…だからペラペラ喋れへん」
「………………」
「あーもう、グルッペン〜はよきてや〜」
ゾムさんがお手上げですと言わんばかりに手を上に挙げた。ひとらんらんさんもため息をついてる。
「(…わかるけど)」
私だってペラペラグルッペンさんの仕事の話を聞きたいだなんて思わない。「そっち」の知識すら皆無で、グルッペンさんが今まで隠してきた、ゾムさんが言うように情報はお金より価値があるというのなら、私に話すことは愚策だ。
だけどそれじゃ納得いかない。なぜかわからないけどモヤモヤするんだ
…なんでだろう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1564人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪姫(プロフ) - 小説面白くて大好きです。投稿頑張って下さい。9ページの夢主さんの「はい、わかりました。」というセリフが「はい、わかりまし。」となっています。確認お願いします。 (2020年6月11日 23時) (
レス) id: ef862af7e8 (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - この作品のコネシマがとても大好きです。これからも陰ながら応援しております。 (2020年2月3日 16時) (レス) id: 204dfe46bb (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - ……続きをぉぉぉぉぉぉぉぉおおお(´；ω；｀)そして好きです← (2020年1月6日 6時) (レス) id: 4a50da7845 (このIDを非表示/違反報告)
ウル(プロフ) - 大好きです。(((唐突 (2019年11月21日 3時) (レス) id: 87e6a0aeb1 (このIDを非表示/違反報告)
無能 菜月チャンネル(プロフ) - きたぁ。。 (2019年10月8日 23時) (レス) id: ac1a9cdc00 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
