犬猿の仲？ ページ8
「あ、ゾムさ〜ん！」
「んぁ」
学校の帰宅途中。今日はグルッペンさんのお迎えがなかったからゾムさんとひとらんさんがどっかにいるのだと探せば案の定いた。
最近はもう隠れることをやめたゾムさんが、「よう」と手をあげながらやってくる。
「もう元気そうやなぁ」
「前から元気でしたよ？」
「グルッペンおらんかったときはメソメソしてたし、倒れた時は鬼かと思ったわ」
「アレはグルッペンさんが悪い」
ぷんぷん怒ったフリをすれば、ケラケラ笑った後、「グルッペンは幸せもんやな〜」と言った。
「そんな心配してくれるやつ、なかなかおらんからな」
「？ グルッペンさんはお仕事的に部下に慕われているのでは？」
「そらそやけど、ビジネスとプライベートは別や。アイツは今までプライベートで心配してくれる奴おらんかってん。親っさんらは亡くなってるからな」
「あ？それ言っていいの」
「ええんちゃう？別に隠すことでもないやろ」
割とデリケートな問題だと思うのだが……と思ったが、そういえばゾムさんは孤児院出身なのだから、もしかしたら親という存在が軽いものになっているかもしれない。私は、別に学校の友達に親が亡くなったことを言いふらしたりしない。聞かれれば答えるが、気まずくなるのも嫌だし…。
ゾムさんはきっと親のことを聞いても、知ってることは話すし、知らないことは知らないというのだろう。そういう人な気がする。
でもどちらにせよ、この話題は変えよう。グルッペンさんの為にも。
「あ！そういえば、この間ショッピさんに会いましたよ！」
「ショッピ？へー、今日おるで」
「え！ひとらんさんじゃないのか」
「ひとらんは別任務。……おーいショッピ〜！」
ゾムさんが私の後ろに向かって声をかけるが、反応はない。「アイツ真面目やからなー」と言いながら腰から何やら取り出したと思えばパァン！！！と音が鳴った。突然すぎてビク！！！と反応してしまったが、ここは町中ぞ！？誰もいないからと言って、
「ひ、ひえ！」
「っ、ちょっとゾムさん。あんたアホですか」
「お前が先輩無視するからやろ」
「え！？え、え！？」
「接触は減給ッスよ」
「ちょ、ちょ、ちょ！？」
「もうそれほぼ無効やろ。俺それ効いてたら給料0やわ」
「はあ…0になればええのに……」
「いやあの！！」
銃をぶっ放すな！！！！！！！！！！！！！！！！！！！
……本物初めて見た…
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花奈 - 更新再開されてとっても嬉しいです！！！！！今後も楽しみにしてますTT (2021年6月21日 18時) (
レス) id: b9fb555fa9 (このIDを非表示/違反報告)
海猫 - 全部一気に見ました！神作品ありがとうございます!これからの投稿も楽しみにしてますね! (2021年3月21日 13時) (レス) id: ecd79149f7 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - とても面白いです！！誤字を指摘させていただくのですが『スイスとオーストラリア』ではなく『スイスとオーストリア』ではないでしょうか。違ったらごめんなさい。応援しています！！ (2021年3月20日 21時) (レス) id: 148d6a46f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ(プロフ) - 全部一気に読んでしまいました…。本当に最高です！もう語彙力がなくて私のこの感情を作者様に伝えることができないのが本当に申し訳ないと思うほどこの作品は素晴らしすぎます…無料で読んでよかったんですかこれ…。本当にありがとうございました…感無量です… (2020年12月21日 16時) (レス) id: 1e1f442bdf (このIDを非表示/違反報告)
よこはま(プロフ) - ムニエルさん» ムニエルさんありがとうございます！全員実る世界線書くつもりなので最後までよろしくお願いします！ (2020年7月8日 19時) (レス) id: 51d00fe6bf (このIDを非表示/違反報告)
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