正午の遊園地 ページ39
後日、私は休みの日にオスマンに見繕ってもらった服に袖を通し、それなりに身なりを整えて出掛けた。
「ふぉおおあ！」
遊園地に到着したとき、遊園地独特の雰囲気に圧倒されながらも、久しぶりの楽しそうな雰囲気に体がゾワゾワした。
そんな私を見て笑うロボロくんも釣られて笑っていて、チケット列に一緒に並んだ。
「俺ここで出すから、中のご飯とか出してもろてええ？」
会計別々にしたら、お姉さんに迷惑やし、と言われて納得してしまった私が、中でもご飯を払わせてもらえなかったのはまた別の話。
「まず何から乗る！？メリーゴーランド！？」
「メリーゴーランド乗りたいん！？」
そんな風に突っ込むロボロくんだが、私が乗りたいと提案したものは全て一緒に乗ってくれた。苦手なモノがないのだろう、一緒に全力で楽しんでくれていたように思う。
無論私も、遊んでいる時は凄く楽しくて、ソレに集中していて、でもふとした時に思い出す。
「(あれ、私何してるんだ)」
いっぱい考えた。
いっぱい悩んだ。
それでも出なかったコネシマくんや、鬱先輩の告白の答えに、身体がジワジワ蝕まれていく。
ドラマでとある男優が言っていたセリフ、「告白はされる方が辛い」ってやつ。最初見た時はそんなわけない、贅沢な悩みだーって笑っていたのに、その立場になってしまえばその言葉に頷かざる得ない。
コネシマくんや鬱先輩が辛くないというわけじゃなくて、私も彼らと同じくらい心労が溜まっている気がした。
「A！」
でも、そうやって考えた時に、笑って手を引いてくれるのはロボロくんだった。
ああ、本当にお兄ちゃんみたいだ。兄さんみたいに、何故か私のことがわかる。悲しい時にそばにいてくれる。わからない時に、私に考える時間をくれる。
「次何乗る？」
「…コレ！」
「エッ！？お前これ行けんの！？」
「がんばる！」
私が指さしたのは大型ジェットコースターで、私自身ジェットコースターが得意ではないが、せっかく来たなら遊ばないと、と思う。ロボロくんはノーと言わないから、「無理したらアカンで！」と言って、これもまた一緒に乗ってくれた。
とっても楽しかった。
楽しくて楽しくて、
またシャオロンくんやコネシマくんとも来れたらなと思った。思ってしまったのだ。
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花奈 - 更新再開されてとっても嬉しいです！！！！！今後も楽しみにしてますTT (2021年6月21日 18時) (
レス) id: b9fb555fa9 (このIDを非表示/違反報告)
海猫 - 全部一気に見ました！神作品ありがとうございます!これからの投稿も楽しみにしてますね! (2021年3月21日 13時) (レス) id: ecd79149f7 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - とても面白いです！！誤字を指摘させていただくのですが『スイスとオーストラリア』ではなく『スイスとオーストリア』ではないでしょうか。違ったらごめんなさい。応援しています！！ (2021年3月20日 21時) (レス) id: 148d6a46f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ(プロフ) - 全部一気に読んでしまいました…。本当に最高です！もう語彙力がなくて私のこの感情を作者様に伝えることができないのが本当に申し訳ないと思うほどこの作品は素晴らしすぎます…無料で読んでよかったんですかこれ…。本当にありがとうございました…感無量です… (2020年12月21日 16時) (レス) id: 1e1f442bdf (このIDを非表示/違反報告)
よこはま(プロフ) - ムニエルさん» ムニエルさんありがとうございます！全員実る世界線書くつもりなので最後までよろしくお願いします！ (2020年7月8日 19時) (レス) id: 51d00fe6bf (このIDを非表示/違反報告)
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