【wrwrd】俺の仕事場の後輩が俺を好きすぎる

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「今日は泊まってけ」

寝室から出て、でもしんどいので壁に身体を預けながら腕を組んでそう言えば、「ええ〜」と声を上げるA。

「それは…先輩にご迷惑をおかけしてますし…看病しにきただけなので…」
「いや、もう……ここまでしてくれて迷惑とかないから。タクシー代受け取らんねやったら泊まってけ。適当な場所に帰すわけにもいかん」
「なんやと…？」

理解できない…みたいな顔をされても困る。ガチャガチャと洗い物しながらも「うーん」と悩む声を出すA

「…まあでも20歳の若い女と一晩過ごせると先輩もモチベーションが違うか、よし泊まります」
「おい待て、なんかおかしいやろ」
「大丈夫です先輩、部屋は覗きませんよ！」
「いやなんの心配？」


変な仮定を立ててはいたが、反論する力もそんなに湧かず、まあいつものおふざけだろうと俺はまた寝室に戻った。部屋にあるタンスから適当な服を引っ張り出す。これなら着れるやろ。

「おい、これ服」
「やほーい」

洗い物を終えたAに服を投げれば見事キャッチする。

「適当に使っていいから、ベッドもお前が…」
「いやそれはオメーが使えや〜！」

そういってぱちん！とデコピンされた。は？

「先輩は病人だから、ちゃんとベッドで寝て休んでください。お風呂借りますね〜」
「…」

デコピンされた額を抑えながらそう言って風呂場に向かうAを見つめた。なんやあいつ…。とほぼ思考停止していたらシャワーの音が聞こえてきて、なんか、恥ずかしなってきた。俺は慌てて寝室に戻って布団に潜り込む。

「……」

なんで、こんなことに…。
俺は気を紛らわせるために適当な書類を鞄から取り出して眺めた。寝られへん、さっきも寝たし。とか言い訳して仕事を始める。

「せんぱーい、お風呂ありがとうございました〜………………なにしてんですか？」
「…仕事」
「………はぁぁあああ…」

俺サイズのスウェットを着たAは、そんなため息をつきながら寝室に入って着た。そして案の定書類は取り上げられる。

「ね！ろ！」
「…はいはい」
「まったくもー」

そんな声を上げながら書類をカバンの中に治すA。でも割と、寝られへんのは事実やねんなあ。これでもかというほど寝た為、今の所体が睡魔に襲われる感じはない。でも体はだるい。

「熱どんだけありますか？」
「…んーどやろ」
「体温計どこ？」
「引き出し…？」
「はーい」

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