なんで ページ43
家に入った瞬間、花一華は倒れそうになった
異様なまでにする鉄の臭い
もしや、と花一華は急いで母の部屋へ走った。
・・・前も言ったが、母の体は大変弱く、急に吐血することもあった
「母様！！」
「はなッ・・・、いちげ・・・！！逃げなさい・・！！」
一度頭が真っ白になった
その後に聞こえた声により花一華は
全てを理解した。
「・・・・お前は聞いていたか？」
「な・・・にを、でしょうか・・・、
父様・・・」
父の手に握られた真っ赤な包丁。
血まみれでズタボロな母。もう動いていない。
「お前は、俺の子ではないらしいんだ」
「俺は今まで全く知らぬ男の子供のために働き飯を与えていたのか」
「笑えてくるなァ花一華・・・」
父はぎょろりとその瞳を花一華に向けた
「さきほどっ・・・、かぁ、さまから・・・・」
花一華はゆっくりと後ずさりしながら父からの質問に応えた
「じゃあ花一華・・・、お前はそれを聞いて・・・どう思った？」
花一華の後ずさりと同時父はにじわりじわりと距離をつめる
父の笑顔にここまで恐怖したことはあっただろうか
「なぜ・・今言ったのだと・・！！思いました・・・！！」
花一華の目から大粒の涙がこぼれ落ちた
「・・・だよなァ、墓まで持ってってくれと思うよなァ！」
「だがな花一華。」
「へ・・・？」
「俺は言ってくれて良かったと思ってるんだよ。」
ぐしゃり。
視界と父が赤く染まる
その瞬間自分が何をされたかを理解した
「真実を知った今・・・、お前の顔を二度と見たくないからだよ。花一華・・。」
父の目から自分とは比べられない程の大きさの涙がぼろぼろと
こぼれ落ちたのを見て、
花一華は死んだ。
「(なんでだろうどうしてだろう)」
「(おれが何をしたんだろう)」
真っ暗な深海に落ちている感覚
上を見ると日が差していて、少し薄い青
抵抗する力はない。
「(なにか間違ったことをしだろうか)」
「(ただ生まれただけなのに)」
「(ただ生きてただけなのに)」
「(・・・嗚呼)」
「・・・それが、間違いだったのかな・・・・。」
ふわり、やっと底まで来たのか。
背中が地面につく
「そんな悲しい事を言わないでおくれ花一華」
終わり
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菊屋(プロフ) - ゆうさん» コメント有難うございます！ツム頑張って欲しいですよね！！(*´з`)(お前が書いてるんだよ) (2018年8月11日 9時) (
レス) id: c21cec3906 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - ツムがんばえー。。。うん。真面目に頑張って欲しい。 (2018年8月3日 1時) (レス) id: ab32ce7f46 (このIDを非表示/違反報告)
ヨモギ(プロフ) - 仁さん» 了解です (2018年3月28日 2時) (レス) id: 96e96e60af (このIDを非表示/違反報告)
仁(プロフ) - ヨモギさん» 居た(いた)じゃなくて居った(おった)って書いてます・・・居たと意味は同じかと (2018年3月26日 13時) (レス) id: c21cec3906 (このIDを非表示/違反報告)
ヨモギ(プロフ) - あのー、最新話のやつ「居った｣じゃなくて「居た」では？ (2018年3月26日 13時) (レス) id: 96e96e60af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菊屋 | 作成日時：2017年12月21日 0時
