検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:893 hit

第六話 今更 ページ6

【あれ…?あ、ちょっとすんません原因が見つかるまで休憩の方お願いします!】

【え?あはい】
【僕は全然いいですけど…】

【ホントごめん!それじゃあ!】

【じゃあ…それまで僕らで雑談でもしますか××××さん】
【そうですね!いやいーそれにしても×××さん___】









「…!」

目を覚ますと、懐かしいリビングに一人の少女の顔が視界に入った。
やはりイタリーのことも、この少女も現実ということらしい。
というか、さっきの夢は一体…?

起き上がると、自分はソファに寝かされていたことが分かる。

「あ、起きたよ!元気!」

「良かった。俺らに話しかけた瞬間、急に倒れるからビックリしたよ。」

「それはすまない。あー…ところでだが、イタリー…あのアホ毛頭の男は?」

「イタちゃんのこと?イタちゃんはキッチンでパスタ茹でてる」

男へ廊下への扉を指差して答えた。
ていうか…

「イ、イタちゃん?」

「うん!イタちゃん!あだ名だよ。あ!そういえば貴方の名前は?私は、ひーちゃん!こっちは元気!」

「うん、俺は金成元気。今はーやってない…?けど、トレーナーだよ。よろしく、気軽に元気って呼んでくれ。あ、今はこんな格好だけど人間だよ」

「たまに元気頭もヤギになっちゃうの」と、ひ、ひーちゃん?が付け加える。

「わ、私は縁道A。ここの家主、だ。よろしく」

二人と自己紹介をし、握手を交わす。……男の差し出されたもふもふの手はやけに作り物にしては完成度が高すぎるものだった。

「ところでずっと気になってたのだが…二人はどうやってここに?」

「世界中をずっと二人で歩いてたの。そしたら、新しい人工物を見つけて、二人で探索してたら…」

「ある扉から、わずかに人の声が聞こえたんだ。もしかしたら、人がいるかもって開けたらそこあんたたちがいたんだ」

なるほど、「新しい人工物」「もしかしたら人がいるかも」
恐らくだが、この二人の元いた世界は、人間があまりいない世界なのかもしれない。
もしくは___いないのか
これまたありえない話だが、
それ以前にありえない出来事が今目の前にしてあるからもうツッコむのも疲れて、一周回って冷静になろうとなるべく頑張っている。
ズキズキとまた痛む頭を片手で覆う
段々この超常現象に慣れてきた自分が怖い。

第七話 詰み、そして開幕→←第五話 ネタバレだなんて



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (4 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ネロ | 作成日時:2022年6月11日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。