羽李さんと！�� ページ10
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黒鳥の足に持たされていた鞄からAの予備の上着と冬用のマントを取り出し、身に着けていく。
「いつの間にこんなのを...」
他にも鞄の中には、コンパクトにできるダウンジャケットと二人分の着替えが入っていた。
同封されてた一筆箋にはさらさらと流れるような灯の文字で「良かったら使って下さい」と書かれてあって。
「飛び立つ直前に蛭沼さんが何か持たせてるのは気付いてたけど......あの人も、粋というかなんというか」
「？」
「これ」
そう言って羽李が懐から取り出したのはカイロ、ではなく。
シンプルな茶封筒だった。
「お前に酷い事しちまったからなんか美味いもん食わせてやってくれ、って頼まれた」
「そんな...！迷惑かけた上に息抜きにまで連れ出してもらってるのに！」
「俺もAならそう言うって伝えた」
だけど現に羽李の手に茶封筒...おそらく中身は紙幣だろう、それがある。
という事は、羽李が折れたのだろう。
「もっと頑張って拒んで下さい、羽李さん...」
「蛭沼さん相手に無理だろ」
ガックリと項垂れたAの頭に帽子を被せ、羽李が帽子の上からポンポンと軽く叩く。
その手付きがどこか懐かしくて、数秒考え込んだ後に兄を思い出した。
優しい人だった。
喧嘩なんてした事ありませんと言いたげな穏やかな顔付きで、屈強な野郎達を
「.....羽李さんって、不意にお兄ちゃんになりますよね」
「手のかかるかぁいい末っ子がいるからなぁ」
「うﾞっ」
「さて末っ子、確認だ。今回の息抜きという名の標的だが、もう少し先にある施設だ」
羽李が指差す先には木々しか見えないが、施設があるのだと言うのでとりあえずは頷いておく。
次に羽李は、形を維持したままの黒鳥を撫でる。
「俺が黒鳥で襲撃してくるからAはここで待機。討ち漏らしを狩れ」
「了解。合流はどうします？」
「俺がこっちに戻ってくる」
視線を合わせ、同時に握った拳を出す。
軽く当て、お互いにニッと笑ってみせる。
「怪我するなよ」
「羽李さんこそ」
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える(プロフ) - まろ。さん» コメントありがとうございます。岬さんのターンを現在、頑張って書いておりますのでもう少々お待ち下さい:( ;´꒳`;) 羅刹生徒との戯れ(殺伐)ならありそうですね…。読んでくださってありがとうございます(ㅅ´꒳` ) (10月11日 23時) (
レス) id: 1ac12544bb (このIDを非表示/違反報告)
える(プロフ) - マカロニさん» お待たせ致しました(◍ ´꒳` ◍) (10月11日 23時) (レス) id: 1ac12544bb (このIDを非表示/違反報告)
まろ。 - めっちゃ面白いです。囲や羅刹生徒との戯れも見てみたいです！！ (10月9日 18時) (レス) @page32 id: 8f5e220a7e (このIDを非表示/違反報告)
マカロニ - 続き待ってました！ (10月2日 16時) (レス) id: f15cb9037a (このIDを非表示/違反報告)
マカロニ - 最高です👍 (9月23日 23時) (レス) @page31 id: f15cb9037a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：える | 作成日時：2023年1月21日 1時
