剛さんと！�� ページ18
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一頻り回って満足したのか、Aを縁側に下ろした剛はわしゃわしゃと頭を撫で回す。
「わ、わ、剛さん…！」
「良かったな」
降ってきた柔らかな声に俯いていた視線を持ち上げる。
空洞の眼窩を細め、ニヒルな笑みでも面白いものを見付けた時の大爆笑でもない、緩く上がった口角。
滅多に見れない剛の優しい微笑みにAは目を丸くした。
「っと…悪ぃ、髪ぐしゃぐしゃにしちまった」
「別に、それはいいんですけど…」
後ろで一つに結んでいたヘアゴムをするりと抜き取った剛が、乱れたAの髪を手櫛で直していく。
慣れた手付きで髪を纏めてくれた剛にお礼を言い、Aは目の前の体に抱き着いた。
「どうした？A」
「喜んでくれてありがとうございます」
「んな事かよ。そりゃ喜ぶだろうよ、お前が苦悩してんのをずっと傍で見てきたんだからな」
「…もっと精進しますね」
「程々にしろよ」
背中をポンポンと軽く叩いてくれた剛をきちんと見上げ、微笑む。
努力はする、と言いたげなAの笑みが見えているのは颯だけだが、剛ももう四年の付き合い。
声音からAの表情が予想付いたらしく、柔らかなもち肌の頬を遠慮なく摘み、横に引っ張ってうにうにと上下に動かす。
「いひゃいです」
「見えないからバレねぇって俺を侮るAが悪いなー」
「あにゃどってまひぇん」
「んはは、可愛いなぁ」
そう言いながら指を離した剛を恨めしそうに見つつ、両手で頬を押さえるA。
柱に凭れ、Aが持ち上げられる所から二人の様子を見守っていた颯が近寄ってきて、未だに両手を頬に添えて痛かったですアピールをするAの頭を撫でる。
「一歩前進だな」
「大将の、颯のおかげ」
剛にしたようにぎゅっと颯も抱き締め、Aは再び感謝の言葉を紡ぐ。
颯もAの背中に腕を回し、抱き締め返してくれる。
「A、あーん」
突然の言葉に、無意識で口を開ければ楊枝に刺さったカステラが放り込まれた。
Aの口元にカステラを持っていった剛が「美味いだろ？」と聞くが。
「……血の味がする」
顔をくしゃりと顰めたAの唇には乾いた血の痕。
そういえば歯で指に傷を付けたのだった。
思い出した途端に不快感が増し、更に顔を歪めたAに剛が余計な一言を告げる。
「あ、それラスイチだった」
「やっぱり食べ尽くしたじゃないですかっ!!」
「大将も食ってたっての!!」
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える(プロフ) - まろ。さん» コメントありがとうございます。岬さんのターンを現在、頑張って書いておりますのでもう少々お待ち下さい:( ;´꒳`;) 羅刹生徒との戯れ(殺伐)ならありそうですね…。読んでくださってありがとうございます(ㅅ´꒳` ) (10月11日 23時) (
レス) id: 1ac12544bb (このIDを非表示/違反報告)
える(プロフ) - マカロニさん» お待たせ致しました(◍ ´꒳` ◍) (10月11日 23時) (レス) id: 1ac12544bb (このIDを非表示/違反報告)
まろ。 - めっちゃ面白いです。囲や羅刹生徒との戯れも見てみたいです！！ (10月9日 18時) (レス) @page32 id: 8f5e220a7e (このIDを非表示/違反報告)
マカロニ - 続き待ってました！ (10月2日 16時) (レス) id: f15cb9037a (このIDを非表示/違反報告)
マカロニ - 最高です👍 (9月23日 23時) (レス) @page31 id: f15cb9037a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：える | 作成日時：2023年1月21日 1時
