サイコジス

サイコが36匹 ページ38

高校生くらいの時に
私の携帯にあるメールが届いた


【おめでとうございます
貴方はこの○○会社の抽選で見事と当選致しました。下記に情報を入力されると
もれなくタダで豪華景品プレゼント】



この手のメールが初めて届いた私は
すぐにオンマに伝えた



『オンマ！みて！
私なんか当たったよ！！』




興奮気味の私にオンマはため息をついて


｢A。覚えておきなさい？
タダほど怖いものはないのよ…

1度手放した貴方だけの情報は
一生帰ってこないのよ

だから契約をする時は1度冷静になって
考えなさい｣


こう諭した。






“俺と組まね？”






JS｢俺と組んで俺を主人格にしてくれたら
お前を解放してやる

いい条件だろ？｣



冷静に過去の彼の行動を振り返っても
確実に罠の確率の方が大きい


でも…彼の秘密、彼の情報を得るチャンスは
きっとここしかない。


どうせ何もせずここで飼われ死ぬくらいなら
甘い嘘に騙されるのもアリかもしれない…




『…でも貴方。私の事好きなんじゃないの？
そしたら、』



解放されるも何も
結局…



JS｢やっぱり少し賢くなったー？笑

確かにそれはそうだけど違うんだぜ

今この体の主体…まぁ主人格ってやつは
アイツなわけ。ってことはアイツの感情がこっちにも反映されちまうんだよ

お前を愛してるのはアイツ
アイツを抑えられたらこの感情も無くなるって訳。

もし仮に俺を主人格できてもお前への感情が
無くならなくなった。そんな事があったとしても
俺の性格なら、たった1回。たった1回。
お前が我慢すれば直ぐに解放させてやれる

ケーサツに行かなくても外に出れば
お前の勝ちだ。お前は晴れて自由の身って訳

まぁ俺は捕まるけど笑笑
ゆーて数年だろ？大したことねぇよ｣





『どうしてそこまでして……』




JS｢…。そんなことどうでもいいだろ？
俺にも相当メリットがあるから持ちかけてんだよ



……ってことで。どうだ、組まね？

迷ってる時間はねぇんだよA。
交代の時間が迫ってきた｣







どうせ何もしなくても生き地獄なら
失敗して殺された方がいい。

もう私に失うものなんてないから





『…わかった。
ジス、貴方と組むわ』





そう言うと彼はニヒルに笑った。

もしかしたら
この答えは間違えだったのかもしれない




JS｢それじゃあA。



契約成立だな｣





『いたっ……ん』




彼はグイッと手首を引っ張って
痛がる私の声ごと飲み込むようにキスをした

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