サイコが33匹 ページ35
ジスのことを思い出して
下がっていた視線をあげた時
キムくんの後ろの遠くにある
部署への入口のドア窓
そこからこちらを眺めているのは
間違いなく彼の姿。
____いつから見ていた?
今、私。なんて言おうとした?
突然全身に走る寒気
息が苦しくなる
それとは反対に彼はニコニコとして
手をあげた
そして指パッチンをするフリをして
真顔になって……
JS「(お い で)」
もしかしたら違うかもしれない
口パクだったし
「おいで」じゃないかもしれない
でも
行かなきゃって
本能が叫んでいた。
「え?どうかした?A先輩。
…後ろになにかいる?」
『あ、だめ!』
突然雰囲気が変わった私と目が合わないことに
気づいたのかキムくんが後ろを向くと
JS「(^^)」
ジスはキムくんの振り返りと同時に
笑顔になって微笑んでこちらに手を振っていた
そしてドアに映らなくなった。
きっと外へ行ったんだろう
「あれ、、ジスさん?」
『ご、ごめんね!喧嘩!喧嘩してたの。
やっぱり謝ってくるね!
コーヒーありがとう』
「あ、先輩!」
頭の中は急がなきゃっていうことしかなくて
私は急いで会社を出た。
会社を出たところにジスは待っていた
『じ、ジス…』
JS「最近遅いなとは思ってたんだよね
そしたら部長とかが教えてくれてね
君の妻が“自ら”残業してるから
迎えにいってあげなって」
『……ごめんなさい』
JS「いいんだよ
仕事が楽しそうで何よりだよ。
だけど、あんまり怪しまられるようなことしないでね?妻が夫を避けてるなんておかしいよね?
分かるよね…A。」
『…うん』
JS「もしかして、
バラそうだなんて馬鹿なことしようと
してないよね?」
この目
鋭く睨みつけて全部を知ろうとする目
この目が私は怖くて大嫌いだ。
『そんなこと、しないよ』
JS「フフ…君は分かりやすいから。
僕に嘘をつけないことを覚えておきなよ
その言葉。
……君のことを僕は信じてるからね。」
さっきの圧力のような雰囲気とは
打って変わって穏やかな雰囲気
あんだけ仲良いとキムくんだっけ?
嫉妬しちゃうなー僕。
そう楽しそうに話すから
私はキムくんとの関わり方を
見直さなければいけないかもしれない。
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少女B(プロフ) - yukinaさん» そんな!思いつきなので厚さ3mmくらいです…ありがとうございます!更新頑張ります (2020年9月6日 23時) (レス) id: d2d6ede24b (このIDを非表示/違反報告)
yukina(プロフ) - どんどん深い内容になっててすごく面白いです!更新楽しみにしてます! (2020年7月30日 23時) (レス) id: c3ce40b161 (このIDを非表示/違反報告)
少女B(プロフ) - MIKIさん» 心温まるコメントありがとうございます(´;ω;`)気長に見てもらえるとありがたい限りです… (2020年7月30日 23時) (レス) id: d2d6ede24b (このIDを非表示/違反報告)
MIKI - 凄く面白いです!続きがめっちゃ気になる! (2020年7月3日 23時) (レス) id: e6d1dae395 (このIDを非表示/違反報告)
少女B(プロフ) - カナさん» ありがとうございます( ; ; )こんな亀更新のダメ作者にもったいない言葉です…やる気でました!! (2020年4月22日 1時) (レス) id: d2d6ede24b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:少女B | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=rihan42
作成日時:2019年2月19日 20時