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Aside
「A、分かった？」
『……うん』
「分かってねぇな」
「つまり、Aしか使えないってことだよ」
『えっじゃああのスライム私もらっていい？！』
目を輝かせて夜蛾先生に聞くと、夜蛾先生は困ったような顔をした。
「いくら適性があると言っても空蝉は危険すぎる……」
『え、だめ……？』
「いや、ダメって言うよりかは危ないってだけで……じゃあとりあえず空蝉はA専用ってことにしておくか……」
『やった！！』
夜蛾先生はオッケーしてくれた。
後ろの方で悟くんたちが「ホントAには甘ぇな」「甘いね」「甘い甘い」って言ってる。
『これで私も呪い倒せる？』
「それはダメだ」
『えー？』
私が聞くと、悟くんがすぐさまダメだと言った。
『なんで？』
「お前はそんなことしなくたっていい。俺たちが呪いなんて全部祓ってやる」
『私もやりたい。』
「絶対ダメだ」
珍しく真剣な顔でそう言う悟くんはちょっと怖かった。
あのスライム……うつせみってやつは私専用になったけど、使って戦う機会は来なさそうだと感じた。
──────
「五条があんなに止めるなんて意外」
Aが眠ったあと硝子が五条に言った。
いつもヘラヘラしている五条があんな真剣になることは滅多にないことなのだ。
硝子同様夏油もそれは感じていたらしい。
「アイツに……Aに戦わせるなんてぜってぇ許さねぇ」
「まぁそれは賛成だけどさ……」
「アイツはずっと甘やかされて、可愛がられて生きてりゃいいんだよ……」
「前から思ってたけど、なんでAにそんなにこだわるの？確かにあの子はすごい可愛いけどさ」
硝子はふーっとタバコの煙を吐き出して聞く。
「可愛いってのもあるけど……ほっとけなかった」
「公園に一人でいたんだっけ」
「あぁ……あいつ、自分がいない方がいいとか言いやがって。ガキがそんなこと言ってんじゃねぇよ……」
「同情ってこと？」
「同情っつーか、もっと別の……」
可愛い子が家族から孤立して、一人で泣いていた。
それが可哀想だから拾った。
たしかにそれは事実だ、でももっと他に何かあるような気がしていた。
Aを拾った理由は可愛いから、同情したから、そういうのとは別の何かがあったからだと言うことはわかっていたが、それがなんなのか口に出して説明することはできなかった。
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みそでんがく(プロフ) - ツバキさん» コメントありがとうございます！！2期始まったので、そろそろ更新したいですね……。 (7月13日 11時) (
レス) id: 6bc2337e74 (このIDを非表示/違反報告)
ツバキ - めちゃくちゃ面白いです！！連載頑張ってください！！応援してます！！ (2023年4月19日 17時) (レス) @page20 id: b2e58f839d (このIDを非表示/違反報告)
みそでんがく(プロフ) - 神楽さん» コメントありがとうございます！！これからも頑張ります！！ (2021年3月26日 17時) (レス) id: 26006093e3 (このIDを非表示/違反報告)
神楽 - この話大好きです！これからも頑張って下さい！ (2021年3月26日 14時) (レス) id: f343b82351 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそでんがく x他1人 | 作成日時：2021年3月24日 7時
