【SPY×FAMILY】特殊な家族と平凡な私 (ページ3)

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おとうさまページ3

「今日からお前らはウチの子になるが、周りの人には元々の親子だってことにする。わかったな？」

「はーい！」
「うぃ」

「それから、オレのことはお父様と呼ぶように」

「ちち！」
「お父さん！」

「よし」

ふたりともお父様とは呼ばなかったけれど、黄昏さん……いや、お父さんは気にしなかった。
前世ではお父さんと呼べるような人もいなかったので、特に躊躇いもない。

「あら、可愛らしいお嬢さんたちね」

「今日越してきたフォージャーです」

にっこりと微笑むマダムに、お父さんはハットを外して挨拶した。こんにちはー、とにこやかに言うとマダムは礼儀がなってるわねえと頭を撫でてくれた。

見た目が子供とはいえ、中身は高2なのでなかなか照れくさいが、全くもって嫌ではなかった。

「ずっとまえからちちのこどものアーニャです」

「ほら部屋に入ろう」

焦った顔もイケメンとは何事だ。

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「アーニャたちの家？」

「そうだ」

ひゃーと思わず声を出してしまった。
広い、広すぎる。ホテルでもなかなか行ったことのない部屋の広さに、思わず見入ってしまう。

「お前も見てきたらどうだ？」

お父さんが指を刺した先にはテレビで『スパイ大戦争」を見るアーニャがいた。

何気に初めて個人で話しかけられたので、思わず顔が赤くなるのがわかった。

「おい、大丈夫か？」

「いや、えっと……見ます！見てきます！」

うわぁああああああ！お父さんに赤面するだなんて！

改めて自分の面食い性分に呆れながら、アーニャと一緒にスパイ大戦争を見る。

恥ずかしながら私も結構このアニメが好きなので、割と熱中して見ることができた。