忘れたい私と忘れられない君【時透無一郎】 (ページ7)

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漆ページ7

『大丈夫？怪我は無い？』

「あ、、うん。」

『こんばんは。私はAA。』

「時透無一郎。」

『よろしくね。七日後、また生き残って会いましょ？』

「、、、うん。」

「僕、すぐ忘れるんだよね。」

『そうなのね。』

「うん。でもAの事は今思い出した。」

『不思議だわ。』

『これからは霞柱様、ね！』

「えぇ、嫌だ。名前で呼んでよ。」

『でも柱になったのよ？』

「知ってる。ほら、呼んでよ。」

『ほんとうに？じゃあ、無一郎くん。』

「なーに？」

『敵わないなぁ。』

「Aではないか。鍛錬もせずに甘味処へ来ているとはどういう事だ。甲になったにも関わらず、こうして怠けているのか。これだから下の隊員が真似をして鬼殺隊の質が下がるのであろう。」

『伊黒さん！聞いてください、無一郎くんが誘ってくれたんですよ！幸せです！』

「時透の仕業か。アイツにも言い聞かせておかなければならないのか。」

『伊黒さんだって、師範と来てるでしょう？』

「・・・それも一理ある。今回だけだぞ。」

『ふふっ、はい！』

「A、僕達って、いつ死ぬか分からないよね。」

『そうね。』

「だから、言おうか迷ったけど言うね。」

『何を？』

「Aが、好き。」

『・・・え？』

「Aは？」

『・・・私も、好きよ。』

「ふふふ、嬉しい。」

いつかはこの日が来るって、知ってたはずなのに。

『だめ、いや、嫌よ。無一郎くん、逝かないで。お願い、、置いていかないで。』

「来世こそ、二人で長生きしよう。」

そんな単純な約束は叶わなくて。

『っ、、お願い、何で、、』

私の懇願はもう君に届かない。