愛と恋の壁【熱波夏彦】 (ページ9)

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あかりさんがシャワーを上がってから

俺もシャワーを浴びた

シャワーから出ると、リビングに料理が並べられていた

「あ、熱波くん。泊めてくださってお礼に料理作ったの。熱波くんが作る料理には足元も及ばないかもだけど遠慮しないで食べてね」

満面の笑みで勧めてきた

…何で、こうも、非常識なんだ……

「…冷蔵庫の中、勝手に漁ったんですね」

調理師としての拘りなのか

非常に腹が立ってきた

冷蔵庫の中は勝手に漁ってほしくない

「やめてください。冷蔵庫に漁られるのはプライベート知られるみたいで嫌です」

「ご、ごめんね。熱波くん」

.

「わ、私…熱波くんに気に入ってもらいたくて……」

「……」

「そ、その、熱波くんが好きなの…」

「…俺は、あかりさんの気持ちには答えられません」

「……」

「朝になったらお引き取りお願いします。これでは、オーナーに顔向けができません」

あかりさんはホテルのオーナーの娘だけど

気さくで人当たりも良くて

いい人なのは十分わかってる

「ごめんね」

告られた瞬間に、Aの顔が浮かび上がったのは気のせいだ。

俺はAのことは

友達でそれ以上でそれ以下でもない